|| 2003年09月23日(火) ヲタク訪問 ||
■今日の日記は、極力小声でお届けしています。
■ただいま、草木も眠る深夜。テレビはおろか、電気もつけずにこの日記を書いている。寒さと緊張で、微かに手が震えている。
本日夕方、古くからの友人T(女/独身)が、泊りがけで遊びに来た。彼女は少し前に・・眠ったはずだ。彼女、いいやつなのだがちょっと怖い。何気に棘があるのは、美人特有の物言いだろうか、と、彼女を見ていると思う。なるべくわかりやすい例えをするならば、外見は観月ありさ、中身はジャイアン、そんな感じの女だ。とにかく付き合いは長く、昔はいろいろあったものの、お互いの結婚式(彼女はバツ2)の友人代表をお互いが務めたほどなので、仲はまあまあいいのではないか・・と思う。いや、むしろそう願う。子供の頃、一時期ひどいいじめにあっていた私だが、その主謀者が彼女だったとしてもそれは大昔の話だ。もう思い出すまい。
■夕食を作るためキッチンに立っていた私に、突然友人はこう言った。 「あんたの鼻歌って、全然わかんない」 どうやら私は無意識に鼻歌を歌っていたらしい。 「その曲ナニ?っつーか、ダレ!?」 心なしか語尾が強いのは気のせいだろうか。そんなにすごまなくてもいいのに、と思うが、口に出しては言わない。だって怖いから。私は最初のワンフレーズを歌ってみる。 「だからダレよ?」 そのとき、二人の会話を聞いていた娘がすっ飛んできて、 「ええ?Tちゃんしらないのー?ぱーじだよ、ねー」 と言った。ちっ、余計なことを。この「ぱーじだよ、」は友人Tに、「ねー」は私に向けられた言葉だ。そんな娘なりのフォローにも案の定顔をしかめる友人。この女、私に喧嘩を売っているのだろうか。 「スペースチャンネル5パート2サウンドトラックボリューム『ヘイ!!』トラック17 パージのテーマ[完全版]2:22 by石田彰その他2名ですが何か?」 そう言ってやりたいのは山々だが、あまりに怖いので、ただ 「キャラソン」 とだけ言ってみた。
「はぁ?」
ひっ、私何か気に障ること言いました?ねえ、言いました? 「あんた・・まだハマってるの?アニメとか」 「いえ、全然。(大嘘)」 「・・ったく、いい年ぶっこいて」 「あは・・あはは・・(余計なお世話です)」 あんただって、学生時代○○にハマって大学5年行った挙句中退したじゃない、などとは、口が裂けても言えない。だって、本当に怖いから。
■このような日記を書いているなどと、彼女にバレたら殺される。絶対に殺される。今にも背後から 「何やってるの?」 などという悪魔の声が聞こえてきそうで、身も凍る思いだ。このような危険を冒してまで日記を書いている自分があまりに健気で涙が出そうだ。
キーボードを叩く音だけが、やけに響く深夜である。
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