自分を守るための殻がいつの間にか分厚くなりすぎて何をするにも息苦しい両手を伸ばしたくても握りこぶしを作っただけで息切れする胡桃みたいに誰かが割ってくれるわけでもなくつま先と指先をほんの少しずつ押し上げて隙間から入ってくる空気を吸う外の世界は冷たくて悲しくて痛くてたぶん、わたしはまた泣くだろうけど少しずつ全身を広げていく体中の関節が痛くてギシリと軋むそこに冬の風がしみこんだやっぱり、わたしは泣く産声のように何度でも