2003年11月29日(土) 016 シャム双生児
 

できるならば君とずっと繋がっていたいと願った夜
かさぶたを剥がすように痛みをこらえて抱き合った
それでもふたりはふたりのままで
引っかくようにして抱きしめていた

夜の終わりには息も途切れて
体温の違いがひどく寂しくなる

わたしたちはいつだって
互いを自分の一部だと錯覚していた

そんな優しく悲しいことは
起こるはずがないと、知っていたのに





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