自分の気持ちにふんぎりつけられないまま、友人宅へ戻る私。
「シエー、どうだったの?ふんふん?」 という友人の言葉に、思わず 「なんにもなかったよ」 と普通に答える私。 強がった。 朝帰りしてるのになんにも起こらない二人の関係を友人に知られたくなかった。
「…ホテルに誘われた」 と言うのが精一杯で、あとはずっと泣き言と愚痴。
「つーかなんで弟風邪ひくんだよ!」 「彼女の家でも行ってこいよ!」 「ホテルもっと作れ!」
笑い事にしなければやってられないくらい、実は結構ショックを受けていた。 東京からの電車で、私はずっと先輩のことを考えて、凹んで、明日からどうやって気持ちを取り戻そう、って、ものすごくバカなことをしていた。彼氏いるのにね。ホントバカみたい。
このチャンス(?)を逃したら、きっともう一度会えるのは1年後くらい、その時に先輩に彼女がいたら、たぶん私を抱いてはくれないだろう。そしたらきっともう二度と先輩とはそんなことにはなれそうもない。
私が先輩に抱かれたいのは、先輩の「過去の女」になりたいから。
シエ、というかわいい(?)後輩が、ずっと先輩を思って、抱かれに来たという事実。 それを知ってもらいたかった。
こんなに抱かれたい人がいるのに、抱いてくれないよ。 素直に「エッチしよう」って言ってたらなにか変わったのかしら。
「先輩に会うために東京に来たんだよ。彼氏には言わないで来ちゃった…」 っていう一言で、先輩には全部伝わってるよね? ね?
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