ソノヒグラシ - 2002年07月25日(木) 今朝方、半覚醒状態でしつこく考えていたことがある。 「ふんしょくけっさん(粉飾決算)」と「ふんさいこっせつ(粉砕骨折)」 この二つの言葉が似ているという自分と、いや、ちょっと無理があると反論する自分がいて、延々と「ふんしょく・・・ふんさい・・・」を繰り返しているのだ。 まったくどうでもいいことである。 目が覚めてしばらくたって、娘にそのことを話そうとしたら、何と、「粉砕骨折」は覚えていたが、片方が何だったか思い出せなかった。 まったくどうでもいいことだが、癪である。 午後、友人から電話がかかってきたので、事の顛末を語ろうとしたら、何と、二つとも思い出せなかったので、話を切り出すこともできなかった。 まったくどうでもいいことだが、脱力である。 そしてさっき、遅い夕食を食べながらTVのニュースを見ていたら、二つ揃って思い出した。 まったくどうでもいいことだったが、得した気分である。 ・・・・・・・ そしてこれは、どうでもいいことではないような気もする話。 先日、閉館まぎわの図書館に向かった時のこと。 全開にした車の窓に、昼間の熱気と夜風を4:6で混合したような風とともに、透き通った音色が飛び込んできた。 蜩(ヒグラシ)だ。 住宅地の中、僅かに残っている雑木林のあたりである。 ああ、夏も終わりだなぁ・・・ って、ちょっと待て! まだ夏は始まったばかりじゃないか。 今年はまだアブラゼミの声も、ミンミンゼミの声も聴いてないぞ。 これじゃ、いきなり最終回みたいなものだ。 それほど節季にこだわる性質ではない、そんな私ですら、いきなりヒグラシの声を聴かされたら面食らう。 ことさらに意識していなくても、季節の巡りというのは生理的なところでカスタマイズされていたりするんだな。 今年は桜といい、蝉といい、なんだか妙にお急ぎの様子。 何かが少しずつ歪んだりズレたりしている気配がして、落ちつかない気分だ。 ...
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