初診 - 1995年01月30日(月) 予約した時間に公立昭和病院に着くと、物凄い人人人!!! 私が診療室に呼ばれたのは予約時間を1時間半過ぎてからだった。 入室すると、そこには髪を短く刈り上げた女医が座っていた。 「はい、座って」 そっけない無表情な声。このあと7年に渡りお世話になることになった高野晶先生である。 自律神経失調症の権威、菊地先生の愛弟子で、多くの学術論文でも名を知られている高野先生。 しかし実は、カルテがPC入力方式に変わった時にPCが上手く扱えなくて、診察されてる私が入力方法を教えてあげたほど抜けたところのある面白い人である。 家族構成や家族の病歴など、心療科での定型必須項目を聞かれた。父親が40年以上、自律神経失調を患っていることを伝えると、先生は大きく頷いた。 そして唐突にこう言った。 「最初に倒れる前、1年以内に何か非常に強いストレスを感じるような出来事はありましたか?」 「!!!」 私は驚きのあまり言葉もなかった。もちろんパニック障害の発生時期についてなんて、このころは知る由もなかったし。驚いたのは、物凄く思い当たるふしがあったからだ。 「はい」 驚いたまま答えた私に、先生はそれについては何も聞かずにいきなり次の質問が飛んできた。 「発作の起きやすい場所ってある?」 またまた驚いた。場所は大抵決まってたからだ。 「寝てる時と、あと地下鉄とかで椅子に座ってる時です」 「典型的なPanic Disorderだね。アメリカで多いんだけど、最近日本でも結構あるんだよ」 「はあ・・・」 「薬でとりあえず抑えるから、しばらく様子見よう」 驚きのまま最初の診察は終わった。 処方薬 : メイラックス・トフラニール -
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