１０日に親父が死んだ。１年間入院してずっと点滴で生きていたのだから
無理もない。
危篤状態ので仕事を早退して病院に駆けつけた９日には、ただハァハァ息を
してるだけで、全身から血の気が失せていた。点滴も身体に回らずむくみも
酷かった。そして、翌朝息を引き取ったと母親から連絡があった。
１年間毎日欠かさず看病に来ていた母親には本当に頭が下がる。
ご苦労様でした。
入院しているときから「家で死にたい・・・」と言っていたので亡骸は
家の床の間に二日間安置した。
棺の中には生前書いた著書、元ヤクルトの岩村のサインボール、着物等を入れた。
叔父が弔辞の中で「身体の一部に障害を持ってなかったら、さぞ活躍された
でしょう・・・」という言葉を聞いたときに『そうだよなぁ・・・』と思い
涙が出てきた。
親父は障害のせいであろう、思う存分身体が動かせなかった。
その反動からだろうか、野球・相撲・ラグビー・駅伝・ボクシング等の
スポーツが大好きで、丈夫だったらきっと何かやっていたと思う。
そのために勉強は相当やったようで、特に歴史・古典・文学に関しては
親父以上の知識を持った人など見たこともない。
かなりのエネルギーを持った人なので叔父もそう言ったのであろう。
親父の思い出と言って思い出すのは議論したことばかりだな(^^;
食べ物のこと、文化のこと、学校のこと、、、毎日言い争ってたなぁ
価値観が違うせいか、今思い出しても腹がたつことも多いが
今でも印象に残ってる言葉が三つある。
�‐�学校のときに野球選手になりたいと言ったときに
「遊びで飯を食うのが一番難しい」
�△弔辰僂辰胴イ�勝手やっていたときに
「人に迷惑をかけることは自由とは言わない。責任が取れないとこはやってはいけない」
��バンドでプロを目指していたときに
「音楽で食うにはオリジナリティ・バイタリティ・パーソナリティのいずれか
欠けたら成功しない」
当時は「何言ってやがる」と思っていたけど、これらは大人になってから痛感した。
何も持ってなかった親父の唯一の財産が『説教』というのがらしいと言えばらしい。
しかし、生きた証が受け継がれたのだからちょっとは幸せだったのかもしれない。
俺が逝ったときはまた議論でもしようじゃないか。
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