「恋人」 という言葉に、こんなに拘束されるとは思ってなかった。
と書いて、次の言葉を書こうとして思ったけれど、 恋人「じゃなきゃ」信用できないということなのかな。 よく言うよ。 自分だって、信用失うことたくさんしてきたくせに。 どっちもどっちだ。
だからあたし達は。 このままのほうがいいのかもしれない。 好きなときに会って、好きなだけ抱き合って。 何の荷物も背負わずに。 何の未来も夢見ずに、愛せない現実を見て。 次の恋を見つけたら、簡単に「さよなら」と言える距離を保って。
何故あたしは、今も泣くのだろう。 何をそんなに悲しむのだろう。 まだ期待を捨てきれていなかった自分がみじめすぎて、泣けるのか。
さよならのときは、 精一杯愛をこめてそのセリフを言おう。
それまでは、全てあたしのもの。 あなたへの気持ちも、思い出も、温もりも、 辛い記憶や、傷さえも。 あたしには愛おしいから。 大事に、していたい。
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