従弟達の日記を書いたら、 親戚について書きたくなったので、2日連続過去日記中断。 DELIのメンテ、早く終わってください。
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読経が始まる。 数珠を手に、祖父が緊張している。 祖母はちょっと笑いながら、まだ小さなヤマトや、リョウを見ている。 あたしは真面目な顔をしながら、寺島のことを考えている。
ヤマトが泣いて、 あぁ今この部屋には、生と死の象徴があるのかと考えると、 少し厳粛な気持ちになった。 でもふと目だけで見渡すと、 離婚した小母や、浮気をした祖父が、目に入る。 なんだ、 うちの一族も結構ドラマティックだな、なんて思う。
厳格な祖父からは、そんな印象はちっとも受けない。 自分が開けた障子を、孫が閉めないと言って怒鳴る。 そういう時代の人なんである。
母の説明によると、 夜の世界の女性とそうなったらしい。 そして家を出て、アパートを借り、 女性と住もうとした。 ところが、 そこまで話が進んだところで、別れてしまったのである。
よくある話。 ただのお客さんだった、ってだけだ。 あたしが小さな頃の話でもない。 4年前くらいらしい。 その頃はあたしも、大切な人を亡くしたし、 親と祖父の話をするほど暇ではなかったのだろう。
小母の詳しい理由は、知らない。 ただ、父親がいないことで、 あたしのハトコにあたる娘が一時期グレたことは、聞いた。 ハトコは今、見事に更生し、 東京の大学に通っている。
あたしの恋愛がドラマティックなのは、家系なのかもしれん。
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