キャンプ2日目は、ハウステンボス探索。 セミナーで分かれて、またそこで班を作って。 班には、有田君という男子が1人、いた。
背が高くて、普通に話してくれた。 それなりに打ち解けてくれた。 ご飯を一緒に食べたし、 同じ電車通学だから、駅まで一緒に歩いた。 2人で、ハウステンボスを。 その間ずっと話してた。
このキャンプのこと。 大学のこと。 高校のこと。 セミナーのメンバーのこと。 ハウステンボスのこと。 趣味のこと。
何があるってわけじゃない。 何が足らないってわけでもない。 でも何だか。 何か違う。 そういう楽しい時間を過ごせることは、あたしにとって、 結構大きなポイントであったはずなのに。 心は、とても静かだった。
有田君は、1本後の電車で帰ると言った。 その電車まで大分時間があったし、あたしは別にどちらでも帰れたのに、 このまま一緒にいようとは思わなかった。 「じゃあ私は帰るから」 と、帰った。普通に。
電車の中で、今日は寺島に会いたくないなぁと思った。
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