under one umbrella

2003年07月10日(木) ごめんね、圭介。



愛するよりも、愛されたい。
そんな言葉を、目にした。
ふっと、過去の恋人が頭をよぎる。


もう、とうの昔に消してしまった日記。
あれを読んだ人が、今もこれを読んでくださってるかわからないけど…
もしいらっしゃるなら、わかると思う。




3年前、あたしには圭介という恋人がいた。
ネット恋愛だった。
だから、当時21歳の圭介が、15歳の女の子に、本気でプロポーズしていたのかはわからない。
逢ったこともなく、顔も見たことがない。
常識的に考えればあり得ない。
圭介の愛は、愛の言葉は、冷めるということを知らないようだった。
あたしは浮かれていた。
まさに、「恋に恋して」いた。
愛してなどいないくせに、「愛してる」と口にしていた。
今あの頃の自分に会えるなら、とりあえずひっぱたきたい。


そのうち圭介の愛が重たくなり、悩んだ。
自分が圭介を想っていないこともわかっていた。
歯の浮くようなセリフが、それを言ってくれる存在が、欲しかっただけ。
なんて馬鹿な小娘だろう。それを認めたくもなかった。
逃げた。
圭介とつながっていたのはメールだけ。
そのメールを拒否した。


最低だ。
今書いても吐き気がする。


圭介が本気じゃなかったら、あたしの罪の呵責も軽くなる。
だから、本気だったかどうかわからない、なんて書いた。
だけど、あれは多分本気だったんだと思う。
あたしと出逢った頃、彼は両親を亡くした。
そこで求めていたのは、心の支えだったろう。


今彼がどうしているのか、あたしにはまったくわからない。
連絡のしようがない。
死ぬ気で探せば見つかるのだろうけど、見つけてどうしようと言うのか。
謝りたいなんて甘えは許されない。それはあたしがすっきりしたいだけ。
もう2度と連絡をとらないのが最善で、唯一の方法なんだ。


ただ愛されるというのも、辛いものだ。
愛している人からの愛だからこそ嬉しく、幸せになれるものなんだ。
圭介がいなかったら、あたしはきっと気づけなかっただろう。
ごめんね、圭介。本当にごめんなさい。
でも、ありがとう。
今はあなたの幸せだけを願うよ。
本当に本当に。




寺島があたしを好きだと言ってくれるから、
寺島のことを好きなんじゃないかと、悩んでいた。
だけど最初の言葉と、圭介を思い出して、ああ違うんだとわかった。
本当にそうなら…寺島のことが重荷になるはず。
少なくともそれは違う。
やっぱり…違う。
寺島が好き…。



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今日の日記で、気分を害された方がいらしたらごめんなさい。
醜い過去を晒すぶん、事実のままに書きました。



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