日々の戯れ言

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(えもしちより) 

2005年08月01日(月)  無念を思う

同僚が、3年間の闘病の末、先日永遠の眠りについた。
年が近かったし仕事の中味も近かったので、同じ職場になった当時はよく話しもした。赴任してすぐに発病してしまったので、親しくなる前に休職してしまったのだけれど、復帰してきたらきっと仲良くなれると思っていた。でも、その機会は永遠に奪われてしまった。
私よりもずっと能力があったし、すでにこの業界で注目されるような仕事をしていた人だった。これから、その仕事を発展させようという意欲に満ちていた。本人も生前は、悔しい、と何度ももらしていたという。悔しい。私も悔しい。悲しいということ以上に、悔しい。彼女を失ったことで、この分野は5年遅れる。なによりも、最後まで希望を捨てず仕事に復帰することを願って、壮絶な闘病を続けた彼女の努力が報われなかったことが、悔しくて、憤りさえ覚える。
怠惰で不健康な生活を送っている私がのうのうと生き残って、健康に気を遣い才能にあふれ何においても勤勉であった彼女が、どうして先の可能性を摘まれなければならないのだろう。何故、彼女なのだろう。
この世はかくも理不尽だ。

私が先日行ったあるアーティストのコンサートに、彼女も行くつもりだったと、訃報を聞いた後に知った。彼女はもう長くそのアーティストのファンで、コンサートに行くのを目標に治療をがんばっていたのに、結局諦めたのだという。
号泣した。もしかしたら会場で会えたかもしれなかった。ファンだと知っていたら、もっと色々な話もできた。でも、もう遅い。

お葬式の日はとても蒸し暑い日だった。きりっとした遺影。厳しさの中に優しさのある人だった。

彼女ができなかったこと。彼女がするはずだったこと。彼女だったらこうしただろうこと。彼女の遺志を継がなければならない。




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