l i t t l e W o r l d
2006年11月09日(木)  短いお話。
紫煙を溜息の代わりに吐き出す。

…この気持ちを悟られないように。




「体に悪いよ?」

「そうだね、でも止められないんだ」




気遣う君の声がひどく心地良い。

そんな事を口にしたら君は怒るんだろうけど。

想像したらおかしくて口元が緩んだ。




「あ、笑ってる」




変なの、と言いながら彼女は笑う。

(…僕の好きな笑顔。)

暖かいものが心にじわりと広がっていく。

でも、それと同時に胸が苦しくなるんだ。






あ ぁ 、息 が 出 来 な い 。 (どうせなら煙草なんかじゃなくて恋で死ねたらいいのに)


…そんな乙女的思考をする自分が気持ち悪くて思わず苦笑した。




−−
タイトル全然浮かびませんでした;
本当はこの彼、もっと歪んでいたのだけど…。

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