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2008年09月02日(火) 着付けマダム17回

付け帯特訓編。

マダム経由でお願いした付け帯は夏帯1本と普通の名古屋帯3本の計4本。いずれも母の箪笥にあったもので50年以上前のものだが、見た目は新しい。夏帯はしつけがかかったままだったのを、この夏ひと月あまりで3〜4回締めた。母に付け帯にしたことを言って見せると、「長いものに鋏を入れるなんてもったいない」と不服そう。しつけをかけたまま半世紀放置するのとどちらがもったいないか。


今日は残りの帯3本を練習。7月の下旬に神楽坂のお祭りで手に入れた帯締め2本(エンジと紫)と伯母の形見でまだ袋に入ったままおそらく未使用の帯締め1本(白に銀糸)をお見せすると、早速それを使って練習しましょうとのこと。それぞれの帯に手持ちの帯揚げ帯締めの組み合わせを考える。帯揚げも帯締めもマダムのおかげで少し数が増えてきたので、手持ちのものから選ぶ楽しみがあるのがうれしい。「小物はあればあるだけいいのよ。」と悪魔もといマダムのささやき。確かに小物は場所とらないからなぁ。
というわけで、出来た組み合わせが、まずこれ。銀一色の帯に、エンジの洋角組(冠組だと思っていたのは違ったらしい。)
ギンギラギンと思っていた帯は締めてみると案外落ち着いた雰囲気。できるだけしわを伸ばして鏡面のように仕上げるのがコツ。生地自体がつるつるしているので、お太鼓を載せると滑り落ちるのが難点。マダムがおっしゃるには台として帯(もしくは伊達締め)に差し込むタオルに厚みを持たせてさらに一部上に出すか、「へら」を使ってはどうか?というご提案。「へら」というのは持っていないのでまた今度マダムにお伺いしよう。
ぼかしの帯揚げで左右違う色を出してみた(というか出ちゃった。)
次は、青緑の地に大輪の花。マダムは青緑と紫の組み合わせがお好きなので、迷わずこの組み合せ。帯締めと帯揚げを同系色にするのはどうかと思ったが、マダムは帯締めを一目見たときからこの組み合わせにするつもりでいらしたとのこと。ほー。帯揚げの下に見える青紫は一巻き目の帯の地の部分がのぞいているもの。一巻き目と二巻きめのズレがないようにきっちり巻くべしという人もいるが、どだい無理な話なので、あえてこのように見せるのが粋かと。
最後は、なんともおめでたい感じの扇面に牡丹。マダムがおっしゃるには背面の黄色の扇面の陰に黒い扇面があるのがおしゃれらしい。消去法的に青緑の帯揚げ。白い帯締めが効いている。いずれの場合も、お太鼓を載せたあとに、帯山の際を左右に引いて山のカーブが出るようにする。下に引くとお太鼓が滑り落ちてしまうかもしれないので気をつける。お太鼓下部と手先もお尻の丸みにあうように少し引くようにして形を整える。
帯屋さんの腕に左右されるのも確かだろうけれど、こうして見ると、付け帯が不自然というのはどこから来た風評だろうと思う。しかしいくら簡単にお太鼓がつけられるといっても、より自然になるように練習とコツがいるのは確か。

帯枕は、帯揚げをかけてから帯山に差し込むので、あらかじめゴムバンドでかけた帯揚げを留めておくと安心。その場合、下から巻いて、上から包み込むように帯揚げをかけること。写真は帯枕に帯揚げをかけたところ。ゴムバンドは長○静きもの学院の教材で、面ファスナーで留めるようになっている。マダムに習うようになって、○沼の教材を見直してみると、やはりよく考えられているものが多いと思う。

古い帯にビビッドな色を組み合わせて、モダンな印象になった。組み合わせの妙にマダムもご満足のご様子。マダムには今月でちょうど1年習ったことになる。マダム的にはご自分もお忙しいし、そろそろ潮時らしい。そこをなんとか。


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