WELLA
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2008年02月11日(月) 宮廷のみやび

昨日は一日ぐったりとすごして、スポーツクラブもサボり。
今日は朝9時15分に鶯谷駅で母と待ち合わせ。あと1駅で鶯谷駅というところで、携帯がなる。私はぼんやりしていて時間にちょうどつくと思っていたのだが、もうとっくに待ち合わせ時間は過ぎていた。母は同じルートで1駅乗り過ごし、上野から戻ってきたのだという。
鶯谷から裏を通って東京国立博物館「宮廷のみやび―近衞家1000年の名宝」へ。京都の陽明文庫には3年ほど前、母の書道会の研修旅行にお供して行ったことがある。露出展示ということで、全員がマスク着用でありがたく書を中心に見学したのだった。今回は「物」を楽しむ。開館とほぼ同時に入ったが、あれよあれよという間に人が増え、だいたいが人の頭越しなので、仮名書きなどはあまりよく見えないのもある。第二展示会場から見始めて前半を見たところで、一旦休憩、それから第二展示会場の後半を見て、階下の甘味処で一服、再度第一会場を見学して、ざっと見ても3時間以上かかった。まあよくも集めたり、守ったり。特に21代の家熙は書画をよくした博覧強記の人だったそうで、その作品も多く残されている。かなり美意識の強い人だったようで、どれも凝ったものだ。江戸時代の公家といえばなんとなく貧乏公家のイメージがあるが、近衛家といえば徳川幕府とも関係が強いし、お金があったんだろうなぁというのが正直な感想。才能のある人々にお金と時間に余裕があればこそ、こういう事業なり作品が成り立つのだ。
同じ敷地内の表慶館で「台東区の伝統工芸職人展」を今日までやっていて、母が興味がありそうだったので見た。各職人ごとに畳2畳ほどの作業場がしつらえられていて、桐箪笥や銅器、かざり金具などの実演をやっていた。お昼時で提灯や江戸ヤスリなど休憩しているブースもあったのが残念。ヤスリを作るって今まで考えたこともなかったので、江戸ヤスリは見てみたかった。
お腹が空いたので、遅めの昼食。小さな鰻屋に入ると中は本当に小さく、4人かけのテーブル席は満席。ほとんど荷物おきになっている「座敷」にテーブルを出してもらい、
うな重は中・上・特上とあり、私達が「中」を2つ頼んで中はもうお仕舞い、あとから来た音校生3人組の時点で「特上と上しかない」状態。この3人が「上」を3つ頼んで、次にきた一名様ご婦人には「すみませんねぇ、もう2000円の特上しかないんですよ。」減価償却しきったようなこの店にしてこの仕入れ数。なかなか固い商売してますね。
おかみさんはいかにも下町のおばちゃんと言う感じで、配膳が終わると客に向かって話し始めるのだが、さる高貴なご一家が上野の山へ訪問時のルートになっているそうで、そのときは警備が大変とか、でもご長男がくると警備が薄くてラクでいいとか、瓶一つでも道に落ちていると警官に注意されるので、注意するぐらいならおまわりさんアンタが片付けな!と言ってやるんだとか、独演会。居合わせた客達もてんでに話に加わって面白かった。
肝心の鰻は、充分蒸してあってふっくらしていて大変おいしかった。タレもべたべた甘くないし。江戸の鰻はいいねぇ。

参考サイト:
陽明文庫創立70周年記念特別展「宮廷のみやび―近衞家1000年の名宝」
http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=B01&processId=01&event_id=4814

第4回 「台東区の伝統工芸職人展
http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=C01&processId=00&event_id=5001


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