WELLA DiaryINDEX|past|will
先におきだした夫に時間を聞いたら、8時半だった。昨夜は、ファミレスのように元気のいいウエイトレスに接客されながら、素材はいいけれどもありきたりな調理のフランス料理を軽い勝沼産赤ワインとともに平らげて、そのあと、売店で小布施の落雁を買い、暗い夜道をコテージまで歩こうとして道に迷ったのをフロントまで戻り車で送ってもらって、お風呂に入ってからベッドで本を読んでいた。ベランダの露天風呂は24時間保温で、追い炊きの代わりに定期的にお湯が足される。足されても足されても水があふれないのはどこかに水を逃がす仕組みがあるのだろうと思いつつ、お湯が足される音を聞きながら、いつの間にか寝てしまったのだった。 雨は一向に止む気配がなくて、朝もやの中でお風呂に入るのも悪くないなと楽しみにして寝たのだが、これでは9時半までの朝食の時間が終わってしまう。急いで身支度をして、ロビー棟にある朝食会場になっている大宴会場へ行く。昨晩のウエイトレスがてきぱきと案内していた。この人、朝食向きだ。朝食は和・洋のバイキング。子供たちが走り回る中、それなりのものを食べる。言葉から判断すると、名古屋方面から来ている人も多いようだ。普段と違う感じ。牛乳がおいしい。 部屋に戻ってもう一度お風呂に入って帰り支度。隣のコテージは個人所有らしく、朝ベランダに大きな犬が出ていたのももう見当たらず、雨戸も閉まっている。お父さんらしき人が車を寄せてきて、家族で立ち去るところだった。こういう生活はうらやましい。チェックアウトしてから小淵沢ではなく甲斐小泉まで歩くことにする。フロントで聞くと30分ぐらいかかると心配されるが、下り坂のほぼ一本道なので問題ない。途中でよその家の別荘を覗き込んだり、売り地の看板を読んだりしながらのんびり歩いて20分ぐらいで着いた。1.5キロぐらいらしい。 甲斐小泉駅前の平山郁夫シルクロード美術館に入る。企画展は「アフガニスタンの至宝」で、何十回とこの地を訪れてはかきためたスケッチや、国外に保護された文化財、同行した夫人の絵なども見る。ここから小淵沢までは小海線で1駅だが、次の電車は1時間後で、新宿行きの特急が小淵沢を出るのはさらにそれから1時間後。小淵沢駅前で1時間つぶすのはもったいない気がするが、かといってその次の小海線では帰りの特急には間に合わない。小淵沢まではずっと下り坂なので、いっそ歩くことにする。途中に三分一湧水 という湧き水スポットがあり、その脇にあるお蕎麦屋さんで腹ごしらえ。あとはひたすら小淵沢駅まで道を下っていく。この道は宿の送迎バスで通ったルートだが、車だとほんの5分の道を歩くと1時間近くかかる。途中、無人店舗あり、絶景スポットあり、農家の軒先につまれた白菜、終わりを告げるトマト畑、丸々としたキャベツ、うっそうと木が茂った森あり、歩いているといろいろな発見があって楽しい。 電車の時間の20分前に小淵沢駅に無事到着。駅前でソフトクリームを買って食べながら改札を抜ける。帰りの特急も満席。高原の森を通って甲府盆地を抜ける頃にはおなかに収まったソフトクリームと適度な運動のおかげですっかり寝入ってしまった。 参考サイト: 平山郁夫の絵画とアフガニスタンの至宝 http://www.silkroad-museum.jp/se/se0507.html 三分一湧水 http://www.city.hokuto.yamanashi.jp/hokuto_cms/html/joy-nagasaka/08037423665.html
|