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連休らしいことをしたくて八ヶ岳へ。この秋は土曜日に仕事があって月曜日は休みにしたので、世の中が三連休といっても全然実感がわかないのだが、二日続けて夫と休みが合うのはこのぐらいらしいので、2週間ほど前に泉郷のコテージと小淵沢までの特急券を手配しておいた。 朝、バスに乗ろうとして信号待ちをしている間に目の前で通り過ぎる。次のバスだと特急に間に合わないので仕方なくタクシーに。思わぬ出費。改札を通る前にスタバでラテを買って、いつか奥多摩に行ったときも雨だったなぁなどと話しながらホームで待つ。新宿から小淵沢までは2時間強で、そこまではあっという間についてしまう。しかし小淵沢から小海線に乗り換えるのに待ち時間数十分とか、とにかくチケットと宿以外はなにも下調べしていないので待ち時間が多く、結果としてのどかな旅になる。雨は降ったり止んだり。時折日が差したりするが、一向に晴れ渡る気配はない。その間、特急以外にも中央特快やホリデー快速というのも何本も到着して、新宿からだと3時間から4時間近くかかるが、ふらりと思い立っていくなら、のんびり本でも読みながら電車に揺られていくのもいいかもしれない。 とりあえず小海線で野辺山まで行く。観光案内所で地図を漁っていると、中年女性3人組が入ってきて「八ヶ岳高原ホテルはどうやって行きますか?」とカウンターの中に向かって聞いていた。ドラマのロケ地になって有名なところらしい。彼女たちが聞いている間にホテルの送迎バスはタッチの差で出て行ってしまった。お茶だけしに行くので送迎バスを呼ぶのも気が引けるようで、結局タクシーで行くことにしたらしい。ふーん、そんなものか。こちらはこちらで小淵沢に戻って宿の送迎バスに乗りたいので歩いていける範囲のところに、ぶらぶらとお昼を食べに行き、ぶらぶらと野原のあたりを歩く。このあたりの景色は植生が普段見慣れたものと違う。雨にけぶって細部が見えないので、ヨーロッパの田園風景にも少し似ている。牛舎を覗き込んだり「手作り味噌パン製造」という味噌屋かパン屋か良くわからない看板を解読したり(商品には味噌パンもあるらしい)しながら駅前に戻り、ソフトクリームを舐めながら小海線に乗り、野辺山は長野県で清里はもう山梨県なんだとか言い合って団体客にまみれながら小淵沢まで戻ってきた。 小淵沢でまた数十分待ち時間があって、しかたがないので傘をさしつつ駅前の道をあてもなく歩く。歯の浮きそうな名前のペンション名が並ぶ清里と違って、こちらは昔ながらのたずまい。駅に戻って駅前でぶどうを買い、送迎バスを待つ。泉郷はOLをしていた頃、何回か利用したことがあるが、ここだったか系列の別の施設だったかは覚えていない。園内に入ると、とにかく派手なヨーロッパ風の噴水とかイタリアフェアとか書いてあるのぼりとかがあって、ロビー棟に人があふれていて気おされる。 われわれが借りたのは露天風呂つきのコテージで、そこまでは施設の車で送ってくれる。清潔だけれどもかび臭いような独特のにおいがして懐かしい感じ。ベランダによしずがめぐらしてある一角があって、後付の露天風呂がある。浴槽は檜。たぶん建物自体が老朽化したので、露天風呂という付加価値をつけたのだろう。なかなかいいアイディアだと思う。夕食食はフランス料理があらかじめセットされていて、8時近くに予約をしたのでまだ4時間近くある。荷物を置いて、早速お風呂に。雨ふりではあるが外は明るく、雨音を聞きながら、よしず越しに雨に濡れた木々を見ながら、買ってきたぶどうをつまみつつ、のんびりとお湯につかる。 お湯から上がって、ベッドに転がって持ってきた本を読んでいるうちにうとうとしてしまった。炭火焼きのにおいがただよってきて目が覚める。外はすっかり暗くなっていて、まだ雨が降っている。どこかで夕食にバーベキューをしているのだろう、遠くから「お皿、お皿」などという声が聞こえてくる。こちらはそろそろ夕食の迎えの車が来る時間だ。今度来るときは夕食なしのコースにしよう。
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