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近頃耳に障る言葉として「いかがなものか」がある。 私は授業のあと学生さんからのコメントカードを集めていて、それにもこちらの不手際や失態に対して「○○するのはいかがなものか」とか「○○はいかがなものかと思う」とか書いてくる。こちらは学生に対して「いかがなものか」とは言わない。「いかがなものか」とは言わずに何がいけなくてどうすればいいのかという具体例を提示したり、改善する方向へ導いたりする。 「いかがなものか」というのはつまり、「あんたのそれ、気に入らない」というのを大上段に構えていっているに過ぎなくて、最近掲示板などでよく目にする「イクナイ!」というのと意味するところはなんら変わらない。 #そういえばそれによく似た言葉の「好きくない」というのは私が思春期の頃によく使われていたが、こちらは死語の世界に行ってしまった。 具体的な苦言を呈するわけでもなく、改善案を提示するわけでもなく、そしてしゃれでもなく、ただ気に入らないものにただ無責任に「いかがなものか」などと言う。それで意見しているつもりになっているのか、何も考えていないのか、こういう風潮はいかがなものか。
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