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「わたおに」といえば橋田ドラマに決まってんじゃんと思ったあなた、念のためこのキーワードで検索して御覧なさい…。 えっ!?これが「わたおに」?? というわけで、文化庁メディア芸術祭協賛事業/ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館帰国展つまり、OTAKU展@東京都写真美術館である。前日の新日曜美術館で取り上げていて面白そうだったので、午前中なら時間がとれるという夫と恵比寿まで。その前に銀行に行って通帳記入。営業日が通常より少ない月末月曜日とあって、ATMは長蛇の列、窓口は46人待ちだった。 このオタク文化は、高度成長時代に未来を夢見る「ハカセ」たちが大阪万博をピークとして未来への夢を語れなくなり、そして虚構を愛しその中で生きるようになったために生まれたという解説があったが、その定義には頷きがたい。が、まさにオタク発生と同時期を生きてきたものとしては、オタクな世界はとても近しい向うの世界なのである。あるいはそう感じるのは、そういう嗜好を持った友人・知人がリアルの世界に何人もいるせいだろうか。「あー、これ、△△さんが好きなアレだ」とか「これは、○○くんが机の前に貼ってたなぁ〜」とか、展示を見ながら共通の知り合いの名前がポンポンと出てきて、彼がここにいたらさぞ楽しいだろうとか、今でもアキバに通ってるのかなぁ、とか懐かしくその嗜好をなぞってみたりしてしまうのである。 涙目の少女、大きな瞳に大きな胸、ぱんつが見えるミニスカート、内股。自分より弱い守ってやりたい対象である。これがフィギュアやイラストになってこちらを見つめるのである。可愛いを通り越してすごくエロいというか、ヤバイ感じ。まじっすか、やばくないっすか、とか見ているほうがどきどきしてしまうのだが、まさにこれが「萌え〜」なのかも(?)、と納得させる力がある。その他にも変身ロボット、包帯、同性愛、食玩、秋葉原のレンタルショーケースが会場内に再現されていたり、コミケ会場の見取り図やオタクの部屋の展示があったりする。展示を見に来ている人たちは2つのカテゴリーに分けられる。つまり展示物として客観的に見に来ている人と、本物のオタクな人たちである。本物のオタクな人たちは展示物から実際に欲しいものを見つけ出したり、萌えていたりするのだが、そこにいることによって自らが展示物の一部になってしまっていることには多分気づいていない。 オタク展と同時に文化庁メディア芸術祭をやっていて、受賞作品のデモンストレーションなどを見る。夫も私も「凝ってるけどそりゃそうすればできるだろう」というよりは「仕掛けや理屈は単純だけどばかばかしくて面白い」というものに惹かれるらしい。どの部門かは忘れてしまったが、ジャンプ競技を二人一組(以上)で行うCGアニメは面白かった。マンガ部門の優秀賞にわれらがサイバラ。他の受賞者が「思いがけない受賞で…」とか「…今後も精進します」とかまじめなコメントを出しているのに、サイバラのコメントはやっぱりサイバラだった。 国から「罰」以外のものをもらったのは初めてです。つつしんでお受けいたします。 しかし、開館10周年というわりに「写真」のインパクトが薄い美術館になってしまった。噂では資料費0だとか。いったい「写真」はどこへ行ってしまったのでせうか。 参考サイト: Amazon.co.jp: 本: 週刊わたしのおにいちゃん http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4840226806 グローバルメディア2005/おたく:人格=空間=都市 http://www.jpf.go.jp/venezia-biennale/otaku/j/abstract2.html 文化庁メディア芸術祭 http://www.syabi.com/ 「平成16年度(第8回)文化庁メディア芸術祭」マンガ部門 優秀賞 http://plaza.bunka.go.jp/festival/sakuhin/sakuhin/manga03.html
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