WELLA
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2005年02月05日(土) Sedona最終日

相変わらず早く目が覚めるので、そのまま起きてシャワーを浴びて、荷造りをして、レストランへ。ここへ来て初めてまともな朝食を、と思うと感慨深い(嘘、でもちょっと本当、でも半分嘘)。夫が出ていた学会と同じ時期に女性ばかりの研修(夫の話によるとレクチャーだったというので)をしていて、その方々がレストランで朝食中でかまびすしい。係が気を利かせてちょっと離れた窓際に案内してくれるが、それがあだとなりなかなかオーダーを取ってもらえなかった。手をぶんぶん振ってウエイトレスを呼び寄せると、「あら、ほったらかしちゃってごめんなさい」といって来てくれた。夫はシェフのお勧めなんちゃら、私はパンケーキにジャーマンポテトとお好きな卵料理(目玉焼きにした)というセット。それぞれ2人前ずつあるのでは?というすごいボリューム。今日はお昼ごはん抜きなのでがんばって食べる。
食後、ホテルの庭を散策する。散策は1時間で終わってしまい、まだ10時ちょっとすぎ。Phoenix空港までのバスが11時45分発、ホテルのチェックアウトタイムが11時で、中途半端な時間の使い方に困る。荷物をフロントに預けて散歩に出ようと言うと、「いや、かばんの中にノートPC入れちゃったから…(フロントに預けて万一ぞんざいな扱いを受けて壊れちゃったらヤダ)」という。じゃあ、リュックに入れて持ってくかというと「いや、それはさすがに…(重くてヤダ)」という答え。あのさー花いちもんめじゃないんだからさー。どっちもダメならキミはここに残れ、私は散歩に行く。そういうとやっと決断したらしく「まあいいや、フロントに預けよう」と言い出した。決断というよりは捨て鉢?考えてみたらホテル内の散策なんて、まず遠出をしてまた戻ってきて、チェックアウトしてからすればよかったのだ、ばかばか。
荷物は自分で荷物室に運べばよかったので、奥のほうにそっと置いて出発。すっかりなれた裏道をてくてく歩く。初日に行った散策路の途中まで行ってみることにして、歩きだすと向うからやってきた犬を連れた人に「はろー」と声をかけられる。袋小路に入ってくる見知らぬ人には積極的に声をかけるのが防犯の第一歩ということだな。右に行くと散策路、まっすぐ行くと墓地がある。墓地のほうへ行ってみる。墓地は小高い丘の上にあって一区画が広く、日本のお墓と違ってそれぞれ工夫を凝らした飾り付けをしてあり、星条旗やベンチなどをおいてあるところが多い、日本の太鼓橋があるお宅(区画)もある。墓誌を見るとこの墓地は80年代にできたらしい。今は土葬したりしないんだろうな。お墓のマンションもあった。ここからの眺めは最高。死んでここに埋葬されるのも悪くない。これから埋葬するのだろう、一つ地鎮祭のように青いシートやベンチが並んでいる区画があった。案の定帰り道に葬列(全部自動車)とすれ違う。
ホテルに戻ってトイレに行って、しばらくするとシャトルバスがやってきた。来るときと同じ老運転手。聞けば、Sedonaの隣村の人で、ほとんど毎日運転しているのだという。しかも朝ゴルフコースに出ているらしい。お昼前にSedonaを出発して14時半ぐらいに空港に着き、それから初日にわれわれが乗ってきた16時発のSedona行き便を駆って戻るのだろう。19時ごろ帰宅し、食事をして一杯飲んで寝るのだろうか、なかなかいい生活に思える。いくつかのホテルを回って空港に行く。途中で乗り込んできたおばちゃんは、とにかくよく食べる。しゃべる。持参のお菓子を途切れることなく食べ、運転手としゃべり、細い糸の編み物をし、新聞を読み、またお菓子を食べる。当然丸々太っているが、それもまたチャーミングに思えてくる不思議。
高速道路沿いの景色はゆっくりと変わっていく。Phoenixに近づくにつれ、Sedonaでよく見られたような低いウチワサボテン(団扇仙人掌)は見られなくなり、ハシラサボテン(柱仙人掌)というのだろうか、西部劇に出てきそうなサボテンがポコポコと生えている。運転手が窓の外を指差して、グレイハンドのレースがなんとかかんとかという。指差されたほうを見るとインター脇にあるような大きな倉庫のような建物が見えてきたので、グレイハウンドバスの車庫でもあるのかと思ったが、後からパンフレットなどを見たらグレイハウンド犬のドッグレースをやるところらしい。
ホテルは空港近くに取ったのでまたもホテルのシャトルバスで行く。多分何もなさそうなので、その前に空港でお土産を買いシャトルバスを待つ。バス停には各ホテルやレンタカーのお迎えシャトルバスがが次々と到着するが、目的のホテルのバスはなかなか来ない。結局20分以上待って、厚着している上に日差しが強いのでぐったり。埒が明かないのでホテルに電話してみることに。空港ロビーにあるホットラインの電話で「空港の第二ターミナルににいるのだが、ホテルのシャトルはいつ来るか」と聞くと、名前とどこの飛行機会社を使ってきたのか聞いてくる。いや、飛行機会社覚えてないし(汗)今日はバスで来たし、というと「バスで来たの?空港に?」と半信半疑。確かにアメリカ人の感覚ではわざわざ車で空港まで来て空港近くのホテルに泊まるバカはおるまいよ。でも来ちゃったんだもーん。相手の質問の意図は航空会社を聞けばどのターミナルにいるかわかるので、ということらしいので、とにかくなんだか知らないけど第二ターミナルにいるから、というと15分以内に車をよこしてくれるという話になった。助かった。
果たしてバスは10分ぐらいで到着。すでに先客がいて、第二ターミナルから乗ったのは私たちとどこかの航空会社乗組員らしい男女二人。いかした二人だが、どうもできてるらしい(くんくん)。特に男性は身のこなしがスマートで、私たちがシャトルに乗り込むときにエスコートしてくれるし、ホテルに着くやさっとチップを渡すし、かっこいいのだ。途中で大量の荷物とともに巨漢の親子三人連れが乗ってきて、フルハウス。「俺たちこんなだし乗れないよ!」とオヤジさんは言うのだが、若い運転手は意地でも載せるらしく大汗をかきながら荷物と格闘していた。
ホテルについてしまえばもうこっちのもの(というかやることはない)。チェックインのときに夫が聞いたところによるとシャトルバスは30分毎だという。つまり電話をかけてもかけなくてもあの時間には到着していたのだ。ホテルの部屋は、なんだかデジャヴュのように調度品の配置からベッドカバーの模様まで、Sedonaのホテルとそっくり。ちなみに全然別々のホテルチェーン経営。近隣にも大きなチェーンのホテルが並んでいて、ちょっと外を散歩してみるがギフトショップもショッピングモールも何もない。本当にここは素泊まりのホテル街なのだな。1時間ほど昼寝をして夕食。夫はアメリカに来るとリブが食べたくなるらしい。食べきれないのでリブステーキは二人でわけることにして、あとは、トルティーヤスープ(ピリ辛のスープに千切りにしたトルティーヤが浮き身として入っている)。注文をとりにきたウエイターが、おやおや晩御飯に二人でステーキをたった一つだけ?というのだが、食べきれないのは目に見えてる。
パンを食べようとしたが、パン皿がない。テーブルに直接置くのもなぁ…と思って他のテーブルを見ると、パン皿がセットしてあるテーブルとないテーブルがある。あるテーブルにいたっては一部だけパン皿がセットしてある。おおらかだなぁ。食後のデザートもパスして部屋に戻り、明日は6時に出発なので早寝する。


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