WELLA
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2003年10月29日(水) くもんもんもん。

夕方仕事場にいたら携帯に着信。
ゼミが同じで今も親しく付き合っている同級生である。彼女は他大学で専任をしているのだが、恩師が研究休暇中なので代講をしにきている。とりあえず時間が合ったらお茶でもしよう、ということでトライアルの電話をくれたのだ。ちょうど手すきの時間帯だったので、30分ほど時間をもらって外に出る。
会うなり「ちょっときいて〜」と言うので何事かと思ったら、小学校1年になる彼女の長男が、算数がからきしできなのだという。1年生なんだからいいじゃないとも思うのだが、学校の先生におうちで少し勉強を見てくださいといわれて、やおら問題集を買い込んで来た、といってコーヒーショップに入るなりがさがさと紙袋を開けはじめる。彼女は父親も配偶者も理系の人なので、算数ができないということは考えられないのだが、注意力散漫で特に文章問題などがダメらしい。彼女が言うには、私がいけないんだと思うのよ。あの子が小さい時から私が時間に追われて「早くおきなさい」「早く食べなさい」「早く行きましょう」「早くお風呂にはいりなさい」ってせかしてばっかりいたから、すっかり落ち着きのない子に育っちゃったのよ、という。
まぁ、そういわれてみればそういうこともあるのかもしれない。が、しかし、だからといっていきなり教育ママになるのもいかがなものか。もともと少ない母親との濃密な時間を、計算問題に費やすのも子供がかわいそうな気がする、と他人の意見を述べると、まさにそうなのよ。お風呂にはいっても算数の問題をやらせているのよ、という。どうしたら子供の算数ってできるようになるのかしら、と一番当てにならない私に相談する彼女も気の毒である。そんなことは大学の○○学の先生が考えることではなく、専門家の手を借りたほうがいいのではないか?と一応言ってみる。実は、学生時代に公文の本部でバイトをしたことがあり、個人的にはあそこのメソッドを評価している。子供の頃公文式をやって作業力がついてよかったと長じてから言っているのを複数から聞いたこともある。私の母は公文式を好まなかったので私自身はやるチャンスはなかったが、自分に将来子供ができたら、何か一つやらせてみたいと思っていたのも事実だ。しかし、最近は子供の習い事といっても送り迎えをしなければならず、連れて行く時間がないのだという。なるほど。そういう問題もあったのか。
5時きっかりまで彼女はしゃべり、今度はあなたの話も聞いてあげるからね!といいながら保育園のお迎えに向けてすっ飛んで帰っていった。家に帰って夫にその話をする。夫は専業主婦である姑の手作り算数ドリルをストップウォッチ片手に毎日毎日やらされて、そのあたりはトラウマになっている。一方私は母が仕事をしていて忙しかったのであまり手をかけられず、夜寝る前に、市販の問題集を腹ばいになってやっていた程度である。特に計算問題が弱く、算数のできもたしかによくなかった。
しかし、夫は長じて理系の研究者になり、私は相変わらず簡単な桁間違いなどを起こしていることを考えると、やはり小学校時代の計算ドリルは大事なのかと思う。今更遅いって。


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