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世の中には、相手を怒らせたと思うとすぐに平身低頭して謝る人がいる。私などは自分が悪いとわかっていると、逆に素直に謝れない天邪鬼なところがある。その代わり、また気まずくならないように二度と同じことはすまいと気をつけるようにするが、それでもすぐに謝れる人がうらやましいと思う。 ところが中には、その時はこちらが恐縮するぐらい猛省していても、そのくせ同じようなことを何度もしでかす人々がいる。アレがいけなかったのだからコレもいけないだろう、という察しがつかないようなのである。で、また「怒らせる⇒謝る」を繰り返す。相手が怒っているから謝るだけで、どうやら他人を怒らせたり不快にさせたときに、なぜそうなったのか根本のところで理解していないらしいのだ。あるいは想像力の欠如と言おうか。 なんだか「ししおどし(鹿威し)」みたいだなぁと思う。 ししおどしとは、日本庭園には欠かせない、竹の筒に水を溜めてその重みで筒が倒れる反動で石を打ち、「カッコーン」と快い音を出すアレである。ししおどしに水が溜まるように無自覚に毒を貯めつづけ、相手の怒りが満タンになるととたんにカッコーンと潔く謝る。あるいは「do while文」みたいとも思う。do while文とはコンピュータプログラミングの表現の一つで、「〜である間(while)〜する(do)」という意味になる。あるいは「〜になったら〜する」という解釈もできる。例えば一つ処理をする毎にカウンタに1を足していき、10になったら結果を出力する、というように使う。さしずめ「do while文」な人々は、「相手が我慢している間毒を吐き続け」あるいは「相手が怒ったら謝る」というところか。 なんだかこちらの短気をなだめているのがむなしくなる。
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