WELLA
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2002年02月25日(月) 新しい味

昨夜のテレビで、親の知らない女子高生の食生活、というような特集をやっていた。コンビニ調達の食材をあれこれと組み合わせて新しい味を作り出すのだという。沸騰した牛乳を注いで作るカップめん、もち入りかぼちゃスープ、お湯でふやかしたスナック菓子にマヨネーズ掛け…etc。ジャンク オン ジャンクというか、まさに食の無法地帯である。
画面に映る女子高生はインタビュアーの問に答えて、新しい味が食べたいのだ、という。「みんな、なんで飽きないのかな。同じ味ばっかりじゃ飽きちゃうからどんどん新しい味が食べて見たい」。
きっと彼女達は、しみじみと美味しい素材の味や、澄んだお出汁の味、旬の野菜やこっくりと飽きのこない味などとは無縁の生活を送っているのだ。グルタミン酸ソーダに塗りつぶされた舌、といおうか、マットな味にマットな味を重ねて、何を食べても変わり映えしないのだろう。
テレビでは家庭の味を省みない彼女達を驚きを持って伝えていたが、多分、彼女達の家庭の味も、要は混ぜるか混ぜないかの違いだけで、結局はグルタミン酸ソーダに支配されたマットで画一的な世界なのだ。彼女たちの親の世代は私と同じかちょっと上の、カップ麺の登場に目を丸くし、マクドナ〇ドのハ〇バーガーが輝いて見えた年代だろう。放課後の腹ごしらえにカップ麺、塾帰りにマクド〇ルド、とグルタミン酸ソーダと友達のように育った仲なのだ。
そういう親たちの食生活を先天的に引き継いだ彼らは、幾通りものありえない組み合わせで今日も「新しい味」を作り出していく。


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