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自分のページに旅行先や滞在先の土地に関する文章を載せていると、検索エンジンで引っかかるのか、時たまメールや掲示板で質問を受けることがある。これから未知の土地へ行こうとする人が様子を知ろうとして、藁をもすがる思いで私なんかに聞いてくるのか、と思うと不確かなことや古くなった情報を答えるわけにはいかないと思って、情報源を参照したりしながらせっせと答える。情報源といってもガイドブックやネット上で間単に手に入る程度のことだけれど、回答を書くにはそれなりに時間を割いている。 当然無報酬である。別に見返りを期待するわけではないのだが、しかし、回答した相手からそのあとどうしたという報告があることは殆ど無い。一言なにかメールや掲示板への書き込みをする気持ちがないのだろうか。私が提供した情報では不満足だったのか、不正解だったのか、それならそれでそのフィードバックが欲しいと思う。 それほど頻繁にあることではないので、いちいち目くじらを立てるほどのことではないのだが、彼らはは一体どういうつもりで質問しているのだろうか、とその都度疑問に思う。こちらは別に公共図書館のレファレンスサービスでも子ども電話相談室でもないのだ。人から何か情報を引き出そうとするとき、郵便ならば返信用はがきを入れるなり、切手を同封するなりするだろうに、と思う。電話で問い合わせをしたって、何がしかの情報を得ればお礼を言って電話を切るだろう。 こういう人たちは手軽にしかも無料で使えるネットというメディアを生かして、あっちこっちに手当たり次第質問をして、自分に適した情報を効率よく仕入れているつもりなのだろうか。他人の時間を使って、他人のリソースを引き出していながら、それを当然の権利のように上手なネットの利用法とでも心得ているのだろうか。 この手の質問に答える度に少しばかり失望を覚える。そしてそう思いつつも、質問のメールや書き込みは失望を忘れた頃にやってくるのである。
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