WELLA
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1997年12月11日(木) 第21話 ヒマラヤ見物

カトマンズ滞在も残すところ、あと二日となった。
いよいよヒマラヤ観光である。といってもトレッキングをするわけではないので、気楽なものである。前日にホテルの中にある旅行エージェントに頼むことにした。その名も「エベレスト観光(Evelest Travel Agancy)」である。
パンフレットによるとそこで扱っているヒマラヤの観光は2通り。一つは小型飛行機や ヘリ でヒマラヤ上空まで行き、エベレストの近くまで行って帰るというパターン。もう一つは山の上のほうにある ナガルコット という村の展望台へ行き、そこからはるかヒマラヤを望むというパターンである。
小型飛行機でエベレストというのは、移動時間を抜きにすると観光に費す時間は1時間。山の展望台から見るのは2時間である。地に足がついた生活を信条としているので、山からヒマラヤを見ることにした。ナガルコットへは車で1時間ほどかかるという。全行程4時間である。

選択肢はさらにそこから2つある。朝焼けコースと夕焼けコースである。万年雪で常に白い山肌が、日に照らされて茜色に染まると言う。念のため日の出時間を聞いて、即座に夕焼けコースに決定する。起きられるはずがない。聞くまでもなかったような気もするが。

出発は午後3時。ガイドが運転手つきの車で迎えにきた。立派な口鬚をたくわえた大男である。
幸いなことにカトマンズは快晴。ヒマラヤの山々が見える。ところがガイドがいうには、「雲の関係でヒマラヤがよく見られるかどうかは、行ってみないとわからない。昨日よりはいいと思う」とのことで、祈るような気持ちである。道すがら垣間見えるヒマラヤの姿に一喜一憂している間に、車はいくつもの町や村を抜け、どんどん高地へと進んで行った。時間があるのでガイドに、公共バスのドアは自動ではないがいったい誰があけるのか、といったような質問を色々する。このガイドはなぜか軍の学校や施設の前を通ると積極的に説明する。なにか特別な思い入れがあるのか。

山道の途中で料金所を通る。どうやらこれは有料道路だったらしい。もう既にナガルコットだというが、行けども行けどもたどりつかない。ナガルコットの村自体はかなり広いらしい。厳しい山道を上り続ける。道の脇は断崖絶壁である。突然視界が開けヒマラヤの 山々 が正面に姿を現した。思わず歓声をあげると車を停めてくれた。何枚か写真をとる。
展望台はすぐそこらしい。これは期待できそうである。


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