若い人達はなぜライブに行くのだろう?
家でCDを聞いたら済む話なのに、わざわざ高いお金を払ってライブに行く。なぜだろう?
その理由として、1つ目は、そのミュージシャンを見たいから。 2つ目は、そのミュージシャンが発するエネルギーに触れたり、吸収したいから。 確かに、それらがまっとうな大きな2つの理由だろう。 (それ以外にも理由は沢山ある。だが、これが主要な理由である事に変わりは無い)
でも僕が先日行ったロックのライブには、それらの2つのことを目的に来ている人は、 あまり居ないように感じられた。
そのライブはオールスタンディングライブであったが、そこに居たみんなは、 ミュージシャンのエネルギーを触るとか吸収するとかではなく、 ただ自分のエネルギーを発散しているように感じられた。 また、ダイブを何度も敢行し、自分を誇示する場所であるとさえ思っている人もいるようだ。 僕は後方からの何者かのダイブのせいで、その何者かの足によって、 目の上を蹴られて赤く腫れてしまった。 それにメガネを落としてしまい、雑踏に踏まれて危うく再起不能になるところであった。 危ない危ない。
そして、そのライブが終った時に、飛んで踊って手を突き上げていた若者達は、 「楽しかった」「スッキリした」「気持ちいい」 という感想を残して去っていくのである。
この感想は上の2つの理由を持って聞きに来ていた人から発せられる感想ではない。
やはり彼らはそれをライブとは捉えていないようであった。 それはまさにロック・アトラクションであったと思う。 そうであるなら「楽しかった」「スッキリした」「気持ちいい」という感想は充分頷ける。
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