いつもの日記

2001年10月11日(木) 最終日

最後の朝。
まるで小猫が行き先を迷うように僕の心は困惑していた。

涙の跡。
外は雨。
それは全てを流す時間的存在だった。

お陰で僕は踏ん切りがつき、ようやく靴紐をしっかり結べるようになった。
加えて前にも歩けるようになった。

僕達は家へ帰ってまたそれぞれの道を歩いて行くんだ。
ここは終点でも発着点でもゴールでも無く、ただの交差点だった。

この交差点では巻き込み確認も方向指示器も必要なかった。
ぶつかるならぶつかればいい。
譲りたいなら手を横に流して笑顔をすればよいのだ。

僕は再び1人の道を歩き始めた。
仲良くなった彼等と再び何処かの交差点で会う事を約束して。

僕の背中で新しい出会い達が歓喜と悲観の声をあげていた。


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