2001年09月19日(水) |
そうめん会議の後日 vol.1 プロローグ |
前のそうめん会議で自分達の意見を通せなかった私とナガサワはぐったりしていた。 ナガサワはシャンプーが入っていないリンスインシャンプーのように生気を抜かれていた。 私もかなりぐったりして辛かったが、ナガサワほどではなかった。 事の重大さに関わらず私はそんなに事を引きずるタイプではないらしい。 これもやっと最近解ってきたことであるが。
大人になると色んな事が解ってくる。 自分以外における周りのこともそうだが自分自身のことも然りである。
私の会社は次こそは名誉挽回とばかりに会社総出で次のそうめん会議に備えた。 むろん会議には会長であるフクイも出るだろう。 彼はこんな中途半端な時期に南国の島で温泉に入っている場合ではなかったのだ。 今更言っても仕方はないが。
前の会議でつゆは完全に使い切ってしまったので私は密かに1ビンを用意していた。 もちろん私ひとりでの単独行動で用意した。 ナガサワには用意したことを言っていない。
ナガサワと共同で用意したと言ってもいいが、それでは今後の昇進にプラスに働かない。 現時点での昇進に関する私のライバルは誰がなんと言おうとナガサワである。
今回のつゆの用意は昇進への明確なアドバンテージに充分すぎるほど成り得た。 だから私は前の会議の後から一気に気持ちを入れ替え用意周到に行動を始めていた。 つゆを手に入れるためだけに。
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