2001年08月02日(木) |
「健一」という名をつけられて・・・ |
僕の実家は京都府与謝郡岩滝町である。 そこは京都府なだけであって、みんなの想像するマイコや河原町のある京都ではない。 その町には駅すらコンビニすらない。そんな町で僕は産まれ、そこで育った。
僕は母親のおなかから産まれて出てきた時、左足か右足か忘れたが、 かたほうの足のつま先がすねにくっついているほど足首が異常な角度で曲がっていたらしい。
そのため、生後暫くはその足首を矯正するために、器具らしいものをつけていた。 生後まもない子は体も頑丈でないから、矯正は簡単なのだが、両親はこんな僕を見て 「この子には、健康が一番だな」 と思ったのか、僕は両親から「健一」という名を受ける事になった。
人間の赤子への命名は変なもので、命名されるものの意志や状態は無関係な事が多い。 赤ちゃんの状態に関わらず、生前1週間前に決まってたり、 流行の名前とかで「拓哉」などとつけられたりするものだ。
だが、人間の赤子とは別で、犬などは無関係でないことも多い。 だれも白い犬に「クロ」とは名前をつけないだろうから。
今、実家には「チョモランマ」という白い犬が居る。(エベレスト=中国語:チョモランマ) その名と犬自身は、毛が白いからという理由もあって、決して無関係ではない。
ところで、今は居ないがちょっと前に飼っていた犬は「ポンタ」という茶色の犬だったが、 おとう(父・義男[読み:よしお])だけはいつも「コロ」と呼んでいた。 こんな小話を挟むところではないが、今でもこれに関しては心底???である。
というわけで、犬に対しての命名方法と人間の命名方法のスタイルは、 多くの場合異なっているが、僕は自分の生後の状態で名前が決まったという事は、 赤子であるが自分の状態が命名に関して少しでも両親に影響を与えたと思うと、 「健一」という単純な名前でも良いと思えてきたのでした。
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