いつもの日記

2001年08月01日(水) 山月記(中島敦)

ちょっと待て!というほど暑い。
朝起きて当然ながらシャツが塗れている。当然涙ではない。同時にあの話を思い出す。

山月記(中島敦)で虎になった主人公の李徴が、虎になった事を苦悩して袁サンに言う。

「己の毛皮の濡れたのは、夜露のためばかりではない」

暗に涙で濡れたんだというこの表現が非常に俺は好きだ。

高校の国語の授業でこの話を聞いたが、その時からずっと離れない。

昨日見た映画の結末や、読んだ小説の内容も忘れたりするくせに、
このように意外にいつまでも残って覚えてたりするのも不思議なものだ。

千と千尋の神隠しでも湯婆婆言っていたが、

「忘れているだけで、いつまでも覚えているものさ」

そういうものだろうけど、
1度でも思い出すと言う作業をしないと、
そういう思考のコネクトは構築されないような気がするのだが。

その1度忘れていた事を思い出すという作業は自分の内外問わず、
なにかしらきっかけが必要だろう。

そんなとこかな。あぁでも今日はとりあえず暑い。
だからこんなことはドウデモヨイ!


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