昨日・今日・明日
壱カ月昨日明日


2005年12月17日(土) 甘いアルトのキャプテン

午前5時起き。外は真っ暗、おそろしく寒い。
ストーブの上で、ジャガイモを焼く。アルミ箔が焦げる匂いは冬の匂い。
朝は、カブのスープとパン、それから、焼いたジャガイモに塩をつけて食べた。

午後より、とぼとぼ会社へ。こんなはずではなかったが、いろいろあって仕方なく。「いろいろ」あって欲しくないが、日々「いろいろ」なことは起こり続ける。

ひとり仕事をしていたら、見知らぬおじさんが訪ねてきた。丸い缶に入った、汚れをふき取るワックスみたいなのを売りに歩いているらしい。
土曜も仕事なんてエライね!、おっちゃん怪しいもんじゃないからね!、などと言って必要以上に明るい。社長さんいてはる?、と聞くので、いないと答えると、ほんじゃ番頭さんは?、と言う。いつの時代の話だ。番頭さんとは誰のことだろう。
今日は誰もいません、と断ってみたが諦めるふうもなく、ワックスの素晴らしさを延々と述べたてる。数分つき合ったが、だんだん飽きてきたので帰ってもらうことにした。あっそう、要らないの?、そうかあ、要らないんかあ、うんわかった、今日はこれで帰るね、じゃあよいお年を!またね!、とあくまで明るく、感嘆符も多く、手を振って去っていった。
けっこう面白かった。暇な時にまた来てほしい。

夕刻、四ツ橋へ。所用をすませて、上島珈琲店で黒糖ミルク珈琲を飲んで、岩波文庫の『カフカ短編集』を読む。黒糖ミルク珈琲はすこし甘いけど、たまに飲むとすごくおいしい。
そのあと、天満橋まで歩いて帰った。寒くても、歩くのは全然苦にならない。歩きながら、ああでもないこうでもないとごちゃごちゃ考え事をするのが、最近の暗い趣味のひとつ。

湯豆腐、小松菜と揚げの煮びたし、カボチャの煮もの、大根とイカの煮もの、焼酎。
毎日、豆腐を食べている。

前編がなかなか良かったとわたしの周りで評判の、NHK『クライマーズ・ハイ』の後編を観る。観るつもりはなかったが、佐藤浩市が主役だというのでその気になった。
光石研の醒めた演技が良い。光石研はとてもクールでクレバーな、いい役者だと思う。

夜中までかかって本とCDとビデオの整理。いつまでたっても終らない。


フクダ |MAIL

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