昨日・今日・明日
壱カ月昨日明日


2004年05月26日(水) 太平楽

 朝から直行で神戸に行く。
 昨日ベルンハルトを読んでいる人を見かけてから、他人の読んでいる本がちょっと気にかかるようになった。でもだいたいみんなブックカバーをかけているから覗き込まないと何の本かわからない。行きの電車で隣になった、青瓢箪みたいな顔をしたあまり営業成績の良くなさそうな会社員風オニイサンが読んでいたのはハードカバーで、この男はもしかして元文学青年というやつかしらと思ったけれど、「歌舞伎町」「抗争」「署」などという単語が散見される何やら物騒な本だった。うーん、人は見かけによらんなあ。
 帰りの電車で、西宮北口から乗ってきた女の子が読んでいたのはナンシー関だった。消しゴム版画ですぐわかった。わかりやすくてよろしい。

 午後からは取引先のAさんが来社、Nさんと3人で打ち合わせ。Aさんは私より2つくらい年上のバランス感覚のある穏やかな人で、この人と仕事をするのは好きだ。おまけに美人だし。どことなくフランソワーズ・ドルレアックに似ているのだ。美人が一人でもいると会社の景色が良くなっていいなあ、などとオヤジのようなことを思う。
 Aさんを見送った後Nさんが、Aさんってあんなにキレイやのになんで結婚でけへんねやと思う?、とまた難しいことを聞いてきた。キレイだから結婚できる不細工だから結婚できない、というもんでもなく、きっとそこには複雑にからまった事情、問題、理屈、屁理屈、その他が横たわっているのだ、たぶん、知らんけど。
 難しい質問には答えずに、それはそうとAさんってフランソワーズ・ドルレアックに似てません?とNさんに言ってみたところ、誰やねんそれ、と一言で片付けられて、この会話は終了した。

 夜は「テオレマ」を観る。
 ひとりの男の出現によって、あるひとつのブルジョア家庭が崩壊していく話。政治的にとか、宗教的にとか、きっといろいろに解釈できるのだろうけど、そういったことには興味がないのでどうでもよい。なんかヘンなの、と思うこの映画の「ヘンさ具合」が好きなのだ。おいおいガス管口にくわえたで、とか、急に宙に浮いたけど、とか、突っ込みながら観て最後に、パゾリーニってヘンな人、でもオモロイな、また観てみたい、と思ってしまうのだ。たぶんヘンなものが好きなのだ。
 以前観た時はテレンス・スタンプのカッコよさがよくわからず、なんでこの程度の男に家族全員がトチ狂ってしまうのか理解に苦しむなあ、と思っていたのだが、今日はこの人の周りから立ち上るフェロモンにはっきりと気付いた。時が経つとわかることもあるのだ。
 
・購入物:なし

・朝食:ごはん、青梗菜と卵の炒め物、トマト、冷奴、りんご
 昼食:お弁当(ウィンナー、卵焼き、トマト、塩昆布、ごはん)
 夕食:アジの干物、キノコ汁、レタスと大根のサラダにクルミ入りドレッシングをかけて食べた、冷奴(明けても暮れても豆腐ばっかり食べているような)、キュウリの浅漬け、麦酒、ごはん


フクダ |MAIL

My追加