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壱カ月昨日明日


2003年09月12日(金) こうして私は「アンナ・カレーニナ」を読みたくなりました

 どういうわけかここのところ、金曜日は仕事が比較的ヒマなので気が楽だ。今日も平和な一日、Nさんとますますわけがわからなくなってきた渡辺淳一の新聞連載小説について話し合ったりする。そして明日から3連休。

 夜は「島村利正全集」をシミジミ読むとして、通勤電車の中など移動中は、今日からぽつぽつ「アンナ・カレーニナ」を読み始めることにする。いきなりなんで「アンナ・カレーニナ」なのかというと、先日読んだロジェ・グルニエの「水の鏡」の中の一編で、モチーフとして使われていて読みたくなったからだ。
 
 それは『女像柱』という短編。神経を病んだ妻を入院させた夫が、妻のいない夜をもてあまし、寂しさを紛らわせるため「アンナ・カレーニナ」を読み始める。この長い小説を読み終える頃には、妻は回復し自分の元に戻ってくると信じて。
 夫が「アンナ・カレーニナ」を読んでいると知った妻は、面会の度、小説のあらすじを聞かせてほしいとせがむ。優しい夫は妻に話す、「今ちょうどヴロンスキイが、アンナに愛の告白をしたところだよ…」。
 しかし、夫は妻の不在にどうしても耐えきれず、偶然出会った妻の友人と事を起こしてしまうのだ、罪の意識に押しつぶされながら。
 結局妻は、一度は退院してくるが、完全に健康を取り戻すことができず、また病院へ帰っていく、というなんともかんとも哀しい小説。

 今日から読み始めた「アンナ・カレーニナ」、今のところ、ダンナの浮気でもめているところで、ここまでは近松秋江の小説とあんまり変わらないような。

 それで今日もまた本を買ってしまった。もう今月はこれで打ち止め、もう買いません、たぶん、きっと、おそらく。

・購入物:桂米朝・筒井康隆「対談 笑いの世界」(朝日新聞社)
     古今亭志ん朝「志ん朝の落語」(ちくま文庫)
     トルストイ「アンナ・カレーニナ上・中・下」(岩波文庫)
     レコードコレクターズ10月号「特集マーヴィン・ゲイ」

・朝食:カレースパゲティ
 昼食:おにぎり(高菜、ちりめん)
 夕食:外食、古潭にて(味噌ラーメン、餃子)

 


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