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2003年09月11日(木) こうして私は「島村利正全集」を買いました

 ユリイカの川上弘美と堀江敏幸の対談を読んで触発され、「いつか王子駅で」を読み返す。3度目。心が揺さぶられる、たいへん好きな小説。
 「いつか王子駅で」を読んだ人の多くが多分、島村利正を読みたくなるはずで、私もやっぱり読みたくなる。
 1年くらい前、古本屋さんで100円で買って、本棚で熟成させていた「妙高の秋」を取り出して読んだ。わお。すばらしい。何ひとつ難しい言葉を使わず、凝った言い回しもなく、平明で美しい文章。それでいて、書かれていることは思いっきり、深い。心の底がジンジンする。
 おまけに、島村利正は私と同じ生年月日だということがわかった。バースデイブックにも書かれていなかったこの驚愕の新事実。これは何かの縁だ、運命だ。

 これだけでは全然足りない、島村利正の文章をもっと読むにはどうしたらいいのかなあ、図書館で借りて読むしかないのかなあ、とつらつら考えてみるに、そうだ全集を買えばいいんだわ、と思い至る。早速本屋に行ってみるが、全4巻で4万円はちと高い。
 とぼとぼ家路をたどるも諦めきれず、とある古本屋をのぞいてみた。そしたらさあ、ちゃんとあるんだよ〜、すごいなあ。私を待っていてくれたのね。古本の神様、ありがとう。新品同様で4冊揃って2万5千円。予定外の買い物で、今月買うつもりだった靴とカバンが買えなくなっちゃった。小津安二郎のDVD全集も、しばらく見送りだ。

 こうして私は「島村利正全集」を買ったのだ。本棚に置くスペースもないのに。
 手に入れた宝物を枕もとに並べて、これから毎晩少しづつ読むのです。ああ、幸せ。

 「ラジオ深夜便」で山田稔の話を聴こうと、楽しみに起きて待っていたのに、野球が延長になったせいで今日はなかった。くそー、阪神が辛気くさい試合をするせいだ。残念。

・購入物:「島村利正全集 全4巻」(未知谷) 古書

・朝食:きつねうどん
 昼食:サツマイモのパン(3日連続サツマイモ)、牛乳
 夕食:チキンと野菜のカレー(茄子をトッピング)、トマトサラダ、麦酒


フクダ |MAIL

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