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2003年08月13日(水) 和歌山で黒田清輝をみる

 夏休み初日。今日は南海電車に乗って、和歌山へ行く。
 南海電車に乗ったのは久しぶり。昔々、難波駅でおじさんが「なんで『南海』を『ダイエー』に売ったんやあ、なんでやあ」と泣いて駅員に訴えていたのを見たことがある。南海電車に乗ると、いつもそのことを思い出す。

 和歌山県立近代美術館で「黒田清輝展」を観た。巨匠の展覧会にしては、入場者がえらく少ない。おかげでとても見やすく、順路を無視して会場をうろうろし、好きな絵を何度も眺めた。
 一番好きなのは「赤髪の少女」という絵。一目見たとき、タルコフスキーの「鏡」そのままだ、と思った。私はすぐに、何でもタルコススキーに結びつける傾向があるけど、ホントにこれは「鏡」の1シーンだよ。光と草木に包まれる少女の美しさ。黒田清輝の描く、人間の後ろ姿はとても美しい。
 
 常設展で、松本竣介の「三人」をじっくり眺める。風景を後ろに押しやって、前に三人がどおん、と立っている絵。この絵のことを、洲之内徹ならどう言うだろう。

 和歌山城の周りを歩いて駅に向かう。和歌山ラーメンを食べよう、と楽しみにしていたが店の前は長蛇の列で、気が遠くなり取りやめ。並ぶのは嫌いなので。駅前の小さなパン屋さんで、揚げパンを買ってJRで帰る。この揚げパンはとてもおいしかった。

 天王寺の古本屋さんで松本竣介の「人間風景」を立ち読みする。欲しいよう。今日のところはお金がなくて、仕方なくあきらめる。今度私が買うまでそこで待っていてね。

・購入物:ポストカード3枚

・朝食:バターロール、牛乳
 昼食:船場カリーにて(野菜カリー)
 夕食:アサヒビアケラーにて(麦酒、ジャーマンポテト、ピザ、豚トロのサラダ)


フクダ |MAIL

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