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2003年05月24日(土) |
サクリファイスと落語 |
第七藝術劇場で「サクリファイス」を観た。 主人公が饒舌なおかげで、ストーリーを辿るのにはそんなに苦労しない。でも理解できるかどうかは疑問だし、それが必要なのかどうかも疑問だ。 冒頭の、子供と木を植えるところから郵便夫との会話、アレキサンドルの独白、画集のページをめくる、震動でガラスが割れてミルクがこぼれる、マリアの家で手を洗うところ、それからクライマックスの火のシーンからラストシーンまでと、全体をつらぬく光と影、これにマタイ受難曲が加わって、これでだけでも観る価値大ありだ。 「ノスタルジア」や「ストーカー」と比べると完成度としては落ちる気がするのだが。
十三名物ネギ焼きを食べてから、サンケイホールで「桂吉朝独演会」を観た。 昔、夜中に放送していた「枝雀寄席」で吉朝の「住吉駕篭」を聞いてひっくりかえって笑ってからのファン。でも独演会に行くのは初めて。今日の演目は「まんじゅうこわい」「猫の忠信」「厄払い」。大笑いして堪能した。 「猫の忠信」は義経千本桜の浄瑠璃がモチーフになっていて、わりと難しい噺だけど浄瑠璃のことに思いを馳せることもできて楽しい。 しかし落語ってすごい藝だ。つくづく感心する。でも今度はもう少し小さいところで聞きたいなあ。
今日は芸術をふたつも鑑賞し、非常に充実したが疲れた。ハナレグミもライブをやっていたようで、それも激しく魅力的だったが、仕方ない。本日はこれで許容量オーバーだ。
・購入物:暮しの手帖 第4号 山川静夫「歌右衛門の疎開」(文春文庫=古書)
・朝、昼食:きつねうどん 夕食:外食、すじネギ焼き、麦酒
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