王様の耳はロバの耳
戯言。暴言。失言。


2002年01月31日(木) ココロとカラダ

昨日の続き・・・


ベンツさんは優しく抱こうとしてくれた。
だけど頭の中では呪文のようにサトシの名前を連呼していた。
ベンツさんがワタシの中に入ってきても、
ただ目をつぶって横たわっているだけ。
『サトシ・・・サトシ・・・』と呟きながら・・・

ベンツさんが何度も言う。

「あすみ、あすみ、どうしたん?」
「あすみ、俺を見て!」
「あすみ、何かあった?」


ワタシは首を横に振るばかり。
「このままイッてもいいんやけど・・・」
と小さな声でベンツさんは言った。
そしてそのまま私からカラダを離した。

「疲れてるん?少し眠るといいよ」

そう言ってベンツさんは私の髪を撫でてくれた。
ベンツさんの視線を遮るために目をつぶった。
そして・・・
浅い眠りに落ちたのか、空想の世界に入ってしまったのか
自分でもわからない。

〜〜〜〜〜〜〜

サトシのことを思い出していた。
一年前、同じようなことがあった。
この日記を書き始めた頃だ。
ギクシャクした関係に苛立ちを感じていた。
沈んだ気持ちでサトシに会った。
忘れもしない2月16日。
バレンタインのチョコを持って、
それなりに気分を盛り上げようとしたのに・・・
どうしても気分が乗らなくて
天井をボーと見つめていた。
サトシは何度も私の名前を呼んでサッサと諦め
一人イッてしまった。

そして・・・

「別れよう」と言ったんだ。


〜〜〜〜〜〜〜〜


私は空想から醒め恐くなった。
ベンツさんの腕にしがみついた。
激しくベンツさんにキスを求めた。

ベンツさんがイッたあと言う。
「今日のあすみはわからないよ。」


そうだね・・・
自分でもわからないもん!


その後、距離を感じていることを話した。
だけど上手く言葉にできなかった。
気持ちが向かっていないとカラダも反応しないことも説明したけど
わかってくれたのかどうか?
ベンツさんは「俺ほど正直な人間はいないと思っていたけど
あーちゃんもわかりやすいな」と笑った。
そう言って笑い飛ばしてくれたことで少し気持ちが楽になった。
帰り際、ベンツさんは強く強く私を抱きしめた。
一度カラダを離して、「もう一度」といって抱きしめてくれた。

ベンツさんはいい人だと思う。


だけどね


私はベンツさんじゃ満たされない。
ココロもカラダも満たされない。


ココロとカラダがバラバラになりそうなのに
切り離すことができない。



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