王様の耳はロバの耳
戯言。暴言。失言。


2001年10月02日(火) 言葉が見つからない

久しぶりにひでくんからメールがきた。
少し前にも携帯にメール来ていたけど返事は出してない。
でも今日のメールは無視できなかった。

「悲しみのどん底にいます。抱きしめて欲しい。助けて欲しい。」

何?どうしたの?
無視しようかと思ったけれど、思い当たることがあったのでレスした。

『どうしたん?お母さんの具合が悪いの?』

ひでくんのお母さんは末期癌で死が近いと言うことを聞いていた。
胸がザワザワした。

「ごめんね。頼る人がいなくて。勝手ばかり言ってごめんなさい。
母が亡くなりました。」

やっぱり・・・



なんて言っていいかわからない。
ひでくんとお母さんの間には複雑な感情があったことも少し聞いていた。
最後は意地をはらずにお母さんの側にいてあげたのだろう。
ひでくん、優しいからね。

なんて返せばいいのか本当にわからなかった。

『言葉が見つからないよ。ごめんね。私は何もしてあげられないよ。』

冷たいね、ワタシ。
だけど、「気を落とさないで」とか「大丈夫?」とか
何言っても陳腐な慰めにしか聞こえない気がして・・・
こんな時、何て言えばいいの?

人の死の前では無口になる。
その人を愛していた人に向ける言葉なんて見つからないよ。
もしも私がひでくんの側にいて
ひでくんが望むなら抱きしめてあげるくらいしかできない。


無力だなぁ・・・


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