いつのまにか一緒にいる時間がふえて 隣りを歩くことが当たり前のようになった。
わたしの頬や腕にふれる手には迷いがなくて それはわたしを女として見ていない証のようで なんだかとても哀しくなる。
当たり前のように近くにいるわたしたち。 まわりにはどう映っているんだろう。
アイツは彼女のことが大切で大切でたまらないのだと 誰かが話しているのを聞いた。 みんなそれを知っているから わたしたちがこうしていてもあえて噂にはならないのかな。
「あれが、彼女」
そんなこと報告しなくたっていいじゃない。 オトナの顔、してられなくなっちゃうじゃない。
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