Daily Journel@M403



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2006年06月16日(金)    今月の目標を決めた理由 <注:長文です(苦笑)

実は、この日記、メインサイトからアクセスすると、
日記上部に【毎月の目標】なるものが表示されるようになっている。
(いつも日記に直接アクセスしている人、上のリンクのjournalからどうぞ。)

で、今月の目標。「その1.どっぷり育児中心の暮らし」

これを決めたのには、まぁ色々とキッカケや理由があってのこと。
その一つが、5月の実家帰省中に起きた出来事。
私の2歳の息子が騒がしく煩いのにとうとうキレて大爆発した実の妹。
彼女がキッカケでもある。



この日記には殆ど登場しないけれど、私には2つ年下の妹がいる。
彼女は、私が結婚するまでの約3年間、私と東京都内で同居生活をしていた。
ちょうど彼女が大学院を修了する直前の12月に、
春から働き始めるであろう妹と同居できるような部屋を借りたのが始まり。
そして、春から某建築事務所で働き始めた彼女は、
約一年半ほど働いた後に仕事を辞め、その後は無職&自分探しの日々。
その後、私の結婚をキッカケに彼女は実家に戻った。

建築学科(学部そして大学院)を出た妹は、昨年一級建築士試験に合格。
学歴と資格、その2つを手に入れ、その点では成功したように見えるのに、
未だ就職活動をする様子もなければ家を出る様子もないという。
まだまだ自分探しに時間がかかっているようなのだった。

一方の私は、お気楽な専業主婦。
夫に養ってもらって、食べていくのには事欠かない身の上。
そんなお気楽な専業主婦が、チビッコを連れて頻繁に帰省してきて、
挙句の果てに父と母は孫を溺愛。

ちょうど結婚した頃から、私と妹の人生はキッパリ分かれたように思う。
あの頃の些細なケンカをキッカケに、彼女は口を利かない。
当然、甥っ子にあたる息子との接触もしない。
抱いたことはおろか、触れたことさえないのだった。
子供が苦手(というか嫌い)でもあるし、憎たらしい姉の子でもあるので
決して接触しようとしない。

そんな妹をどうすることもできず、ただ見守るしかできない父と母。
けれど、逆上した妹が、私の息子を蹴飛ばそうとした時、遂に父もキレた。
掴み合い、取っ組み合い、そして口論。
何となく自分が理由で始まったと悟った争いを前に、息子はパニック。
そして、ジィジを心配して大号泣。

結局、その大喧嘩は、その後は冷静な話し合いに変わったものの、
そこから導き出された結論は「もう帰ってくるな」だった。
そんないきさつもあって、今度は父と母が我が家に来るようになった次第。



で、私としては、まぁ、妹の心情も分からないでもない。
そして、一児の親となった身としては、両親の心情も分かる。
だから、今は全員にとって居心地の良いようにバランスを取るしかないかな、
と思っている。

自分でも驚いたのだが、激情する妹を見ていても、ビックリはしたけれど、
私自身の感情が乱されることがなかったこと。
ほとんど感情が乱れることがなく、ものすごく冷静に見つめる私がいた。
感情移入しないという点では、ものすごく冷たいかなーと思う反面、
他家に嫁いだ身としては既に中立的視点になってるのかもしれないと感じた。

正直、彼女の人生が今後どうなっていこうと関心がない。
私は彼女が憎いわけではないので「不幸になればいい」とは決して思わないし、
むしろ「幸せな人生であればいいな」と願うばかりうなのだけれど、
いかんせん、こればかりは本人にしかどうしようもない部類のものだ。

時間の経過を経て、そう冷静に考えるようになった自分がいた。
それを、今回思いがけず認識したのだった。

妙に吹っ切れてしまった自分がいた。
諦めとは違う、上手く言えないけれど、割り切りのようなものだろうか。
少し前までの私は、両親とは友好的な関係が築けているのに、
それが実の妹に対して叶わないことを嘆いていた。
どうしてなんだろう?と色々と考えてみたりもした。
私のどこが悪かったんだろうか?とか。
同じ両親のもとで育てられたのに、この違いは何なんだろう?とか。

でも、いくら考えてみても答は出ない。
また、私がどんなに考えてみたところで、他人を変えることなど出来ない。
ならば、自分が変わるしかない。



ただ一つ、思い当たることがある。

それは、私自身が若かりし頃にそうだったように、彼女もまた同じく
アダルトチルドレンなのではないだろうか?ということ。

私自身は高校〜大学〜社会人を通じて、友人関係や恋愛関係の中で、
そうした自分の性質を認識し、その性質から解放されるべく本を読んだり、
或いは人と話したりすることで段階的に改善できた。
けれど、妹の場合は、そのキッカケもないまま(或いは意図的に問題に
目をつぶったまま)、ここまで来てしまったのではないか?

アダルトチルドレンといっても、実際には色々とタイプがあるようで、
私の場合は【ヒーロー・スーパーチャイルド(優等生・英雄)】だったと思う。
そして、妹の場合は、おそらく【ロストチャイルド(忘れ去られた子)】と
【クラウンマスコット(道化師)】の混ざったものじゃないかな。

いずれにしても、自分の中のインナーチャイルドというものを、
どこかのタイミングで慰め、癒し、解放してやる必要があると思う。
そうしなければ、生きていくために必要な「自信」とか、
もっと大切な「自尊心」が自分自身の中に宿らない。

両親から伝え聞く話によれば、先日の大喧嘩をキッカケに、少しずつ妹に
変化が訪れているよう。
私が最近愛読しているサイト 筋トレ でも、流れの変化が読み取れる。
良い流れが来ているようなので、ぜひ上手く流れに乗って欲しいなと願う。
変化を怖がらないで楽しめるといい。



で、妹の話が長くなったけれど、話を大きく戻して息子のこと。

4月の託児サービスの影響と、5月の大ケンカのショック。
この2つが重なって、5月下旬は少し情緒不安定だったように感じた。
甘えがひどくなり夜泣きが増えた。

なのに、息子が夜泣きを続ければ続けるほど、私も夫も疲労した。
夫は睡眠不足と仕事の疲れのせいで、日に日に怒りっぽくなっていった。
私も息子をフォローするのに精一杯。そしてヘトヘト。
皆がイライラキーキーして悪循環な日々が続いた。

これは良くないと思った。

一方で夫を責める気持ちは私にはなく、むしろ同情した。
ちょうど仕事の忙しさがピークで、精神的な疲れが蓄積していた。
それに追い討ちをかけるように、連日の睡眠不足。
疲れが溜まれば、どんなに温厚な人間でも怒りっぽくなる。
空腹になれば怒りっぽくなるのと一緒だ。

これはどうにかしなければ、と真剣に思った。

で、まずは夫を息子から少し離してストレスを軽減することにした。
(平日は別室で熟睡してもらい疲労回復に務めてもらう)
同時に、息子の精神状態を安定させるためにも、生活改善を実行。
とにかく昼間は出来るだけ息子のことを優先し、朝に夕にと公園通い。
男の子なので、とにかく持っているエネルギーを発散させる必要がある。
それには外に行って思い切り遊ばないと駄目なのだった。

一日の大半の時間を公園や外出で過ごす私の様子を見て、
同じマンションのママ友達は「男の子は大変ねー」と同情する。
そう言うのは、女の子のママばかり。
話を聞けば、女の子の場合は、そんなに公園に連れて行かなくても平気とか。
家の中で遊んで、ちょっと買い物で外出すれば満足するとか。
(我が家に限っては、そんなの無理だ。笑)

でも、今はそんな男女の違いを羨ましがったりする猶予はない。
とにかく必死。「今が正念場だ」と本能的に感じている自分がいるのだった。
私一人が大変なら、ここは頑張るしかないと覚悟を決めた。

そんなこんなで、必死に過ごしてきたこの半月。
幸い、早くも効果が出てきて、生活リズムは殆ど改善しつつある。
息子は、毎日7時半に起き、8時半くらいに寝るという健全な生活へ。
両親の情緒も安定しているせいか、はたまた生活リズムが安定したせいか、
イヤイヤ期の息子にしては精神的に安定し、接しやすくなった。

加えて、私の両親の手厚いフォロー。
週に一度、自分の生活エリアに大好きな祖父母が遊びに来てくれたら、
息子にとっては幸せなことこの上ない様子。一日中ご機嫌。(笑)

という感じで、どうにかこうにか我が家の軌道修正は出来つつあり、
人心地ついた6月半ばなのだった。
自分自身が「アダルトチルドレン」で色々と苦労した時期があるので、
せめて自分の子供の良くない芽は、問題が小さいうちに解消してあげたいと
思うのだった。

なんでもそうだけれど、問題は小さいうちに対処するのが吉。
面倒臭がって後回しにすると、あっというまに大きくなって手に負えない。



ユーミンの新しいアルバムの中に「Forgiveness」という歌がある。
直訳すると「許し」。
歌詞の中に、こんな一節がある。

 ゆるし合う ほほえみは
 神様にもらった 最高の贈りもの
 どんなことがあっても 大切な誰かを ずっと愛し続けるため


自分の間違いを許すように、相手の犯した間違いも許せるといいなと思う。
決して間違わないようにするのではなくて、人は間違える生き物だから、
間違いに気付けたなら許し合えるようでいたい。

「自分は正しい。あなたは間違っている。」と正論をつきつけるほど、
人は孤独になっていく気がする。
この世にある答は一つだけではなく、また、答はいつも自分の中にある。

親の間違いを許し、自分の存在意義を認められた私は幸せだ。
欠点だらけの私を、そのまま受け入れてくれた夫には感謝の気持ちしかない。
(もちろん、短所と表裏一体で長所だって沢山あるのだけれど。笑)
色々な人に自分を受け入れてもらって、許してもらって、今の自分がいる。

そういう大切な存在が、妹にも見つかるといいなと願う。
でも、そのためには自分を人にオープンにできる強さが、まず必要だと思う。
閉じてないで開き始めるための波が、すぐそこまで来ている気がする。


※ちなみにユーミンの最新アルバム「A GiRL IN SUMMER」の副題(?)は
 「HERE COMES THE WAVE」。
 グレーの砂浜に佇むユーミンを撮ったジャケットに、小さく書いてある。

B000BM7MHGA GiRL IN SUMMER
松任谷由実 松任谷正隆
東芝EMI 2006-05-24

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