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2003年02月11日(火)    後輩と過ごした7時間

雨が降ったり止んだりの曇り空の下、昼から国立へ。

ちょっと前、テニス部の後輩の女の子(2年生)から電話がありました。
「先輩、お時間取れませんか?」という言葉には、なんだか危機感が漂って
いました。そういうの、放っておけない人なんです、私。(苦笑)

で、忙しい最中の時間を縫って、今日会うことにしました。
相方のKin-chanはお留守番。快く送り出してくれた彼に感謝です。

昼ごはんを一緒に食べて、3時のお茶の時間には店を変えて喫茶店へ。
その喫茶店で、夜の8時くらいまで話し込んでしまいました。
どんなに話しても話しても、まだまだ話したりない感じでした。

今、ちょうど女子テニス部は過渡期を迎えようとしています。
ここ数年、前年度を上回るような右肩上がりの勢いで強くなってきたのが、
とうとう限界に達しつつあって、徐々に閉塞感が生まれてきています。

強くあろうとするがために厳しさを募らせていく部の雰囲気についていけず、
この2月3月で2年生7人のうち3人が辞めることになりました。
(まぁ、半分は資格試験を受けるから・・・という理由らしいのですが。)
でも、実は、近い将来にこうなる日が来るということに、私は去年10月には
気付いていました。昔も、こういう流れになったことがあるのです。
そして、その時、存続の危機を迎えました。私の2つ下の学年です。

相談してきた後輩は、まだ辞めると決めてはいないけれど、悩んでいる子。
はっきりいって、今年の部の雰囲気はピリピリとして居心地が悪い。
かといって、団結力も感じられない。
私はテニスさえできればいいという考えではなく、仲間を大切にしたいから
雰囲気が悪いのには悲しみさえ感じて最近はちっとも楽しくない。
しかし、先輩や部に思い入れもあるので、また踏み切れない。

彼女の気持ちに触れていると、なんだか自分が学生だった頃に一気に引き
戻されたようで、懐かしささえ感じました。
見えている視野がとっても狭くて、でもそれが精一杯で全てだった頃。
そんな時代もありました・・・。ただただ、一生懸命だった気もします。



とりあえず私に出来るのは、何かあった時に当事者でない私の存在が誰かの
救いになること、逃げこむ場所を提供すること、誰も責めないこと・・・
外から見ている人間だから、全体を鳥瞰的に見ることができる時もある。
10歳以上年上で、今までの部の栄枯盛衰を見てきたから分かることもある。

残念ながら、この10年というスパンで、女子部は一度は衰え、その後5年
以上の時をかけて再び強い時代を迎えたけれど、今また再び衰え始めようと
しているのです。強くあり続けようと思うがために、現実的に考えると到底
無理な目標を掲げる。そして、自らを追い込んでいく。

悲壮感を漂わせながら達成率10%以下の目標を追いかける姿は、どう見ても
楽しそうじゃない。テニスが好きだから頑張ることで結果が付いてくるのでは
なく、テニスは苦しいもので、それを乗り越えて強くなれば楽しくなると
思っている。結果とプロセスがまるで正反対。なんだか今の日本経済のよう。

必死で踏みとどまらないと、今まで作り上げてきたものが崩れてしまうと
感じている時、人はなかなか手綱を緩めることができないものですね。
苦しい苦しいと感じているのに、怖くて止まることができない。
苦しみながら走り続けている。
「楽しい」という気分を持つのは、まるで悪であるかのような雰囲気。
女性の生真面目さ故・・・なのでしょうか。他人からの評価が怖いのでしょうか。
その他人というのは誰なんだろう? OBやOGなんだろうか。

この悪循環は、どうしたら断ち切ることができるのだろうと考えます。
そして、その答え、私自身は半分以上わかっています。
【現実を認めること】。そして、それに見合った目標に設定し直すこと。

現実を認めるのには勇気が必要です。
「その目標は自分達に荷が重いから、軽いものにします。」というのは
結構プライドを傷つけます。それを他人に指摘されれば尚のこと。
でも、それが今一番彼女たちに必要なことなのだろうなぁと思うのです。

どうすれば、それが分かってもらえるだろう? 暫く頭を悩ませることに
なりそうです。 もちろん、このまま放っておいて失敗していく過程を
ただただ見守るという選択肢も残しつつ。。。



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