Daily Journel@M403



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2002年06月15日(土)    真夜中を突っ走れ 〜Whatever Gets You Thru the Night

心の整理のつかないまま、それでも普通に日々を過ごしています。

こんなにショックを受けたのは久しぶりで、以前の私はどうやって乗り越えていた
のだろうと思うほどです。そういえば、若かりし頃は、こういう重たい気分を払拭
するために、真夜中に実家の車を拝借して、一人で夜のドライブに出かけていた
ことを、ふと思い出しました。

行き場のない気持ちを振り切りたくて、真っ暗で車通りの少ない深夜の国道を、
平塚や辻堂の海岸に向けて運転しました。一人っきりの車内で大きな音で音楽を
かけて、大声で歌ったりしたものです。海に着いて、月明かりに照らされた海岸に
じっと座って波の音を聞いていると、不思議と心が落ち着くのでした。

そうすることで、必ずしもいつもスッキリしたわけではないけれど、少なくとも
気分転換にはなりました。今思うと、娘のそんな奇行に対し寛大だったというか、
付き合いきれずに放任してくれていた両親には感謝しています。今振り返ると、
大層危なっかしいことをしていたものです。若さ故でしょうね。(苦笑)

実家を出てからは、自分の車を持っていなかったので、そういう夜の逃避行に
くり出すことは不可能となってしまい、「いつでも好きな時に、時間を気にせず
好きな場所に行ける自分の車が欲しい!」と思っていました。
私にとって、車を運転すること自体が1つの気分転換で、ついでに場所も移動する
ことができるというオマケつきのようなものでしたから。でも、都心23区内での
車の維持費は馬鹿にならず、結局買えずじまいで終わり。

その後、結婚して、時々Kin-chanの車を拝借しますが、さすがに夜中に彼を家に
置いて一人で何処かに車で遠出するということはしたことがありません。
当たり前ですが、彼がひどく心配するので。

でも、こんな風に彼が側に居ない一人っきりの夜に、やり場のない哀しみを抱えて
いると、昔のように真夜中の静かな海に行きたくて仕方なくなります。
自分が自由に使える車はあるし、出かけて行くのを止める人は誰も居ません。

それなのに、暫し悩んだ末、出かけなかった私。
やはり老いたからでしょうか。刹那的にはなれない自分がいるのです。
いまや自分一人の体ではないということが、私を踏みとどまらせるのでした。
そうしたくて仕方がなかった時には肝心の車が無くて、今は車があるというのに。

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