ぽあろの音楽旅日記
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2001年05月12日(土) 第70回 音楽と笑い その2

 前回に引き続きのテーマです。音楽と笑いの共通項に「リズム」がありますね。どちらもリズムよく相手を自分の世界にひき込む。あるいは急にリズムを崩して驚かせる。いずれも「瞬間芸術」でありながら、普遍のスタンダードも有している。優れた作品は多くの人の手によって演じられ、改変され、生き抜いていく。そして、どちらも、相手を心地よくさせる。
 笑いの世界に目を転じたとき、その音楽的な部分に魅せられることがよくあります。漫才の軽妙なやり取り、コントの効果音、奇術のBGM。音楽そのものに笑い取り込んだものもあります。都々逸を織り交ぜた三味線漫談、「東京ボーイズ」に代表される、いわゆる「ボーイズ」、あるいは「コミックソング」といわれるものまで。それらの中で特に一時期光り輝いたのが「コミックバンド」でしょう。古くはクレージーキャッツ、ドンキー・カルテット、ザ・ドリフターズ、さらにはずうとるび、ビジー・フォー。いずれのグループも高い音楽性と鋭い笑いの感性を持ち合わせている名グループでした。

☆「ドリフのズンドコ節」 ザ・ドリフターズ
☆「自動車ショー歌」 小林旭
☆「スーダラ節」 クレージー・キャッツ
 この時代を代表するコミックソング。いずれも「七五調」なんですよね。だから聴いていて心地よい、いわゆる爆笑にはならずにニンマリできるタイプの歌になっています。小林旭はその後平成に入ってから、前回お話した「スカパラ」と組んで「自動車ショー歌」などの歌を復活させました。現代の最先端の演奏で「七五調」はある種痛快でもあったのです。


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