ぽあろの音楽旅日記
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2001年02月09日(金) |
第20回 リムスキー・コルサコフ 交響組曲「シェヘラザード」 |
僕が生演奏でオーケストラを聴いたことは数えるほどしかないのですが、初めて聴いたのがこの曲です。当時すんでいた山口県岩国市にやってきた、広島交響楽団の演奏でした。その頃、すでに何枚か、海外の一流オケのCDを持っていただけに「所詮、日本の地方オケ」くらいの感覚でいったのですが、これがすばらしかった。やはり「生演奏」の強みでしょうか。もちろん、広響の演奏自体が良かったことも付け加えておきます。 この曲は4楽章からなっていて、タイトルの「シェヘラザード」は「アラビアン・ナイト」の語り部として出てくる聡明な女性の名前です。各楽章には「アラビアン・ナイト」のエピソードがちりばめられています。エキゾチックで、色彩豊かな「音絵巻」です。
☆デュトワ指揮 モントリオール交響楽団 これまでにも数多く登場している「デュトワ様」ですが(笑)、出会いはこの一枚です。まさに「音絵巻」と呼ぶにふさわしい、めくるめく世界を出しています。この曲では、デュトワ盤以前にカラヤンの演奏を持っていましたが、こうも曲の雰囲気は変わるものなのか、と驚いた覚えがあります。 ☆コンドラシン指揮 アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 「様」までつけて崇拝するようになっていたデュトワ盤から、僕を引き剥がした一枚です(笑)。音に丸みがあるとでも言えばいいでしょうか。とても優しいんですね。コンセルトヘボウ管の特長とも言われているようです。よく、丸みのある音のオケに限ってハーモニーやアンサンブルがイマイチだったりするのですが、このオケについてはそれが当てはまらない。名人芸ともいえる演奏です。コンドラシンの歌わせ方に「渋味」を感じました。
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