ぽあろの音楽旅日記
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2001年01月29日(月) |
第9回 ラヴェル「亡き王女のためのパヴァーヌ」 |
疲れた心を静めたいときにお薦めの曲です。僕は「大編成オーケストラがドカンドカンドカン」というタイプの曲を好むので(笑)、あまりおとなしいクラシック曲のCDは持っていないんです。静かな曲を聞きたければ「交響曲の第2(または第3)楽章」を選んで聴くとか、ホルスト「惑星」の「金星」だけ聴くとかするしかないのです(笑)。 そこへ救世主のごとく現れたのがこの曲。察しのいいクラシックファンの方はお気づきでしょうが、この曲、たいてい「ボレロ」とカップリングされているんですね。だから僕でも入手する機会がある(笑)。 音の魔術師、ラヴェルの若い時代の作品で、作曲者自身、曲の構成そのものは気に入ってないと聞きます。確かに他の彼の曲に比べると「ふつー」なんですね。でも、圧倒的にメロディーが美しく、優しい。それがすべて、といってもいい名曲です。 ピアノ版もすばらしいですが、オケ版が僕のお気に入りです。というか、オケ版しか持ってないんですけどね。
☆デュトワ指揮 モントリオール交響楽団 一時期「デュトワ信者」だったんです。NHK交響楽団にやってくる前。いずれ紹介すると思いますが「ローマの松」「シェエラザード」「フランチェスカ・ダ・リミニ」など、大好きな演奏をたくさんしてくれているからです。で、期待して「ボレロ」のCDを買ったと。そして「パヴァーヌ」に出会ったと。ま、僕にとっては「ボレロ」はハズレで(それを機にデュトワから離れてしまったくらい。期待しすぎたせいでしょうが…)、この曲が最高にすばらしかったです。 ☆ミュンシュ指揮 パリ管弦楽団 で、デュトワ盤で「こんないい曲だったんだ!」と発見したので、当時ほこりをかぶっていたミュンシュ盤を引っ張り出しました(笑)。畏れ多くもミュンシュ様(現在私はミュンシュ信者)のCDにほこりをかぶせるとは!!でも仕方ないんです。このCDはいわゆる「コピー盤」で、ジャケットもいまいちなんで隅のほうに追いやってたんです。改めて聴いてみると、デュトワ盤より温かい。例によって音質が(比較的)悪いせいかしら、とおもいつつも、オケの音が「とんがっていない」からだろうと勝手に結論出しました。ちゃんと正規盤を買いたい一枚です(なら買えという話あり)。
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