ぽあろの音楽旅日記
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2001年01月26日(金) |
第6回 ドビュッシー「海」は日本人好み? |
瀬戸内育ちの僕にとって、海、というのはとっても大切な場所です。今住んでいるつくばには海はありません。心が疲れたとき、海を見に行きたくなります。そんなとき、バッグに必ず入れておくのが、おんぼろのCDプレーヤーと「海」です。 「海−3つの交響的素描」はフランスの大作曲家、ドビュッシーの作品です。葛飾北斎の富嶽三十六景に魅せられて、インスピレーションを得て作曲した、という逸話があるそうです。キラキラと輝く海のイメージの中に、どこか懐かしさがあるのはそのせいかもしれませんね。 曲は3つの楽章からなっています。「海の夜明けから真昼まで」「波の戯れ」「風と海との対話」。いずれもイメージをかきたててくれます。僕のお気に入りは「海の夜明けから真昼まで」。広い広い海原に堂々と日が昇っていく、そのスケールに圧倒されます。
☆ミュンシュ指揮 ボストン交響楽団 最近入手したのですが、演奏も録音も最高です。1960年代の演奏なので、音質は決してクリアではないのですが、この曲に限ってはクリアでないほうがよい!といいたくなるくらい素敵な音です。ほかのCDジャケットが「La Mer」(フランス語で「海」)になってるのに、このCDは「The Sea」となっているのはいただけないですけど(笑)。 ☆アシュケナージ指揮 クリーブランド管弦楽団 お薦めCDはまよいました。ミュンシュ盤は僕のナンバー1なので当然決定として、2枚目にこのアシュケナージ盤をいれたのは「個性」からです。自身が名ピアニストである指揮者らしい、やさしい歌い方をしています。オケは「名人ぞろい」といわれるクリーブランド管、いい意味で「寸分の狂いもない」演奏をしていて、変な言い方ですがこの曲らしくない。でもそれがいいんですね。ちなみに、他に迷ったのはデュトワ指揮モントリオール響と、アンセルメ指揮スイス・ロマンド管。どちらもドビュッシーのスペシャリストですから、当然の名演奏であることを付記しておきます。
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