素敵な彼,山崎優子著『謳う、援交少女』,TBS『R30』


 彼は乗り気ではなかったが、私は行動開始。報告したら意外な展開になる。
感激、興奮。なんて素敵な人!

『me−ISM』の山崎優子ちゃんが書いた『謳う、援交少女』読了。
初体験やエンコーをするに至る経緯は悲しいが、それがあってのme-ISMだから救われる。

2004年1月に20歳になった優子ちゃんは、まず「選挙権を得た」。はー。
私は?映画『BE・FREE!』と『BE-BUP HIGH SCHOOL』を友人Mと見たらしい。
全く記憶にない。
『BE・FREE!』は羽賀研二がドジでスケベな数学教師を演じる学園ドラマ。らしい。
何も思い出せない。酷いね。

更に突き刺さるのは、優子ちゃんにチャンスを与えた大人、ライヴハウス『adm』の店長匠さんの言葉。
「君は悪くない。何故なら君には選挙権がない。この社会は君が選んだワケじゃない。選挙権のある大人が作ってきた社会なんだ」

優子ちゃんは気づく。
「ファッションも生き方も、自分で選んでいるかのように見えて、実は全て"選ばされてた"」
「個性やオリジナリティを大切にしているわりに、その中身は全てメディアの中の"アリモノ"だった」

ひゃー、申し訳ない。
選挙権を得てこのかた、社会を作るなんて考えたこともなかった。
私は「社会はオッサンたち、企業マーケティングが作る」ことに気づいて「嫌だ嫌だ」と言ってはいたが、今や「おめーらが作ったんだろ、どうしてくれるんだ」と言われる立場なのね。

「皆さん小泉が大好きで、戦争がしたいんでしょ」とか言って知らんぷりするのは子供たちを殺すことになるのよね。私が!!
もう、先に謝っておくしかない。
この先ニッポン社会が賢明な選択をして子供たちに「ありがとう、大人たち」と言われるとは到底思えない。
ああ、そうか。戦争すれば「英霊よ、ありがとう」って言ってもらえるか。

 そして実は社会を作り、歴史を動かすのは「選挙権を持つ大人一般」でもなく「選挙で選ばれた権力者」でもなく、少数のとんでもない人たちなのだ、と教えてくれるのが宮崎学さん。

その「とんでもない」人の一人が今日の『R30』「フィクサー列伝」で紹介された安藤明なのだろう。
教科書には載らない偉人を忘れていくのが大人一般であり、とんでもない功績はなかったことにするのが表社会の権力者たち、というわけ。
番組で安藤明の寂しい晩年についてはあまり触れなかったが、安藤にとってはその方が良かったかも。
2005年12月09日(金)

抱茎亭日乗 / エムサク

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