『権兵衛』,伏見稲荷,『資生堂ビューティーサルーン』,『天壇』,『游』,『和'S ダイニング』,『ホテルオークス京都四条』


 8:56東京駅発のこだまに乗らねばならぬ。
マリリン・モンローお稽古と久々の朝から稼動に緊張。眠れず。

こだまだから京都まで3時間半以上。
ずっと寝てようと思ったら、何席か離れた席の団体の一人のオバチャンの声が煩い。

実際眠くてフラフラだけど、更に気分の悪そうな顔を作って
「申し訳ありません、具合が悪いもので、もう少しボリュームを…。お楽しみのところごめんなさい」
と言いに行く。
「あ、スミマセン」
と以降おとなしくなるオバチャン。ああ良かった。
団体は名古屋を過ぎた辺りの駅で降りて、オバチャンは「お騒がせしてスミマセンでした」と謝って降車口へ。
礼儀正しいねえ、日本人。

 四条駅のトイレで驚いたこと二つ。
関西の鉄道は東京より進んでいると聞くが、駅のトイレが臭くない。
消臭アロマトイレなのであった。東京の駅では見たことない。素晴らしい。

そしてトイレを出たところで、男子トイレに向かう男性から
「きれいな髪の色やねえ!」
と声をかけられる。結構大きな声で。
「ありがとうございます」
「マリリン・モンローみたいね」

まだモンローメイクしてないのだが。
宴会前に宮崎学さんに会うから、ばればれでつまらないか?
嬉しいような悔しいような不思議な気分。

 四代目会津小鉄会長を務めた高山登久太郎氏が生前よく通っていたという『権兵衛』でお昼。
店内は着物や舞妓さんのような格好の女性たちがいたり、いかにも京都な風情。
暖かいとろろそば1,600円。東京のとろろそばとはかなり違う。美味しかった。

 14時、宮崎さんの生家近くの伏見稲荷に宮崎さんと電脳キツネ目組集合。
私を見て「派手だなあ」と宮崎さん。
「じゃあ、この黄色い頭を目印に、皆さん行きましょう!」などと言われて散策開始。
京都は雨、と事前に聞いていたが傘はなし。
途中も雨が酷くてどうなることかと思ったが、組員の男性が予備の傘を貸してくれる。有り難い。

 TさんとHさんは元組員のSさんがやっている「絹服(kimonofuku)展」に行くとの事。
私も見たかったが、一人でまた四条駅に戻って『高島屋』。

3階の『資生堂ビューティーサルーン』でマリリン・モンローになる。
予約時に「マリリンモンローにして欲しい」と言ってあるのに「どのようになさいます?」と聞かれて不安になる。
20代前半と思われるヘア担当もメイク担当もマリリン・モンローがわからない!衝撃だ。
ヘアメイクを職業とするならば、押さえておくべき女優じゃないのか?
映画は見たことがないにしても。

良かった、CD持って来て。見たら「ああ」となる担当者たち。
「しかし素材がねえ…」という顔はさせない。
「マリリン・モンローを真似してる、というのがわかればいいです。でもギャグにはしないで」
こういうお客はよくいるのか、あまりいないのかわからないけど、結構楽しそうにやってる二人。

出来上がりは「おお、マリリン!」
つけまつげはどの程度のものにすれば良いのかわからなくて、控え目過ぎたが。

2階のフィッティングルームのあるトイレでスパンコールドレスに着替える。
ひえー、ストッキングが伝線してるよー。
出てきたら、担当者が待ってて、忘れ物のつけまつげの糊を届けてくれた。
ストッキングを1階で買って、また2階のトイレで着替えて、なんてやってたらどんどん遅れる。

 17時開宴だが30分以上遅刻して、宮崎さん還暦祝いの会場『焼肉の名門 天壇』に着く。
「あ、着替えてる!」「髪型も変ってる?」「マリリン・モンロー?!」と知っている人は言ってくれるが、初めての人たちは「なんだあれは…」。
焼き肉屋のお座敷に似合う格好ではないよなあ。しかし、負けない。

お腹がペコペコで、焼肉もガンガン食べる。

そして演芸タイム。クラリネット演奏、手品、京都パープルサンガの応援歌、ポエム朗読、合気道の技などに混じってマリリン・モンローの『ハッピー・バースデイ』をやる。
頭上で手を叩く宮崎さん。ワーイ、受けた受けた。

私のスピーチ。
「マリリン・モンローがケネディ大統領の誕生日に着たドレスはオークションで1億3千万円で落札されたとか。私のこのドレスは大学卒業パーティー用に買ったんですが、宮崎さんと初めて会った時にも着ていました。自分の還暦の時にも着たいし、宮崎さんの喜寿とか米寿でもまたこのドレスでお祝いしたいです!」

しかし、その歳で着られるかな?生きてりゃ着る!

マリリン・モンローなど全く知らない子供たちも大喜び。
「これ、何?お金?」とか言ってスパンコールに興味を示す振りをしながら、お尻に触ってるんですけど。
まあ、子供は無邪気にエロが好きなもの。私たちも「聚楽よ〜ん」に興奮したもの。

真似をすれば誰でもそれなりにマリリン・モンローに見えるという、強いキャラクターだから普遍的なインパクトがあるということでもある。
マリリン・モンロー ノーリターン♪だけど、偉大な女優だ。

 そして2次会はかっこいいバー『游』。飲み放題のワインも極上で美味しい。

『天壇』で宮崎さんが来ていたシャツが『絹服(kimonofuku)』のもので、Sさんのプレゼントと知る。10万円以上するものだ。すごい。
手にとって見せてもらう。素敵だった。

今日来られなかったMさんからは、クリスマスツリーぐらいありそうなケーキ!なんてゴージャス。
今度は皆で「ハッピー・バースデイ」を歌い、「じゃあTさんとケーキ入刀!」と皆が言ってるのに一人でグサリとやってしまう宮崎さん。
ガハハハ。照れ屋さん。

ああ楽しい。

しかし、関西版パスネットのようなカードを出して「マリリン・モンローより岸田今日子に似ている」と話しかける人がいる。
「ああそうですか。これはなんですか?」
「東京から来たHさんにあげようとしたら『いらん』と言うから、あんたが使ったらええと思って」
「ふうん。ありがとうございます」
「岸田今日子に似てると言われるやろう」
「言われません!私もいらない!」
突き返して後ろを向く。まだ「岸田今日子…」と言っているが答えない。

私がマリリン・モンローを模しているのに岸田今日子に似ていると、他の人に言われても多分腹は立たない。
つまみ枝豆とか、あのねのねの原田とか、尾藤イサオより遥かにマシだ。
この人はいつも「あんたは妖怪だ」とか嬉しくないことをシツコクいつまでも言ってくる。
大嫌い。話しかけないでほしい。

 3軒目は東京組3人に、合気道で投げられていた京都の男性と4人で『和'S ダイニング』。
和風居酒屋かと思ったらコジャレた店だった。

 京都の彼は終電まで。東京組は深夜1時ぐらいまで。
Mさんはラーメン、Rさんはサウナ、私は『ホテルオークス京都四条』。
歩くのは遠い、危険、と言われたが大通りだし、繁華街だから大丈夫だろうと歩いてみる。
怖くはなかったが結構遠かった。

覚えていないが写真が残っているので、ホテルの部屋で一人撮影会をしていたらしい。
2005年10月29日(土)

抱茎亭日乗 / エムサク

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