映画『愛についてのキンゼイ・レポート』,恋の悩み相談室 電話編


 先週『セッソマット(色情狂)』で9編の性癖オムニバスを堪能し、本日は性を科学し、科学しきれない愛に辿り着く夫婦の物語『愛についてのキンゼイ・レポート』を見る。
『セッソマット』には遥かに及ばないが、面白かった。キンゼイ氏、可笑しい。

友人からもらった感想メール、

> 「モラル」「インモラル」ってなにかなー、モラルをつくるもの(映画の中ではキリス
> ト教)って人を幸福にするためにあるのか、不幸にするためにあるのか、と考えました。
> 宗教心はないのに、同じようなモラルがはびこっている日本は、なにがモラルのもと
> なんだろう? 社会規範だろうか。

に「『空気』じゃないですかね。『周囲の顔色』というか。」と返信。
それってモラルとは違うか。
現代日本にモラルなんてあるのかね?とも思う。判断基準は「違法かどうか」だけじゃないの?

 彼女が外国に行っちゃうかも、で揺れている友人と電話。
「語学留学なんて駅前でもできる、そんなんだったらやめとけ」と言うので語学留学経験者の私と激論になる。
「目的をしっかり持て」とか「計画性を持て」とか、言うだけ無駄。「無駄な金を使うことになる」「失敗した奴を何人も見てる」って、そのセリフ自体が無駄な説教、時間の無駄。
「自分探し・夢探し」という無駄な時を過ごしに行くのが目的なんだから。
語学留学は単なる手段、言い訳、「留学生」という立場で滞在を許可してもらう、それだけのことだ。

「そんな話がしたいのではない」と友人。
「彼女には語学留学なら止めておけ、と言わない方がいい。言ったら彼女ともこうなる」と私。
「そう思っているんだから、言うべきだろ」
行かないでくれ、そばにいてくれ、って思ってるんだろうが!「べき」でする話じゃないんだよ!

沈黙…。

で、本当に彼女は行きたいのか?「行くな」と言われたら行かないのか?
男から逃げたいのか?「待ってる」と言ってほしいのか?揺れる男の描く二人の将来とは?を検証してみる。

「俺はずーっと一緒にいたい。彼女も一緒にいてくれると言った。『離れる時は死ぬ時だ』って言ってたよ」
「へ?いつ?」
「何ヶ月も前」
「それプロポーズじゃないの?」
「そうかな?」
「そんなこと普通言う?営業トークかね?」
「そういうタイプじゃないね」
「で、なんて答えたのよ?」
「『ありがとう』って泣いた」
「結婚したいんじゃないの?女がプロポーズしたのに何ヶ月も放って置かれて、勝負に出たんじゃないの?このままなら行っちゃうよって」
「そうかな?」
「そうだよ!ばかだね!結婚しなさい」
「でも、今は…どうたらこうたら」
「いずれそうしたいと思っているんだ、って言えばいいじゃん。外国行きのことも考えなきゃいけないけど、その前に二人のこと考えてくれって」
「そうだね」

ああどうか、うまく行きますように!
2005年09月07日(水)

抱茎亭日乗 / エムサク

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