『ロミオとジュリエット』,『こなから』

 埼京線の事故で遅刻。本当はケータイを取りに戻って遅れていたので、これはラッキーだった。

そうまでしてケータイを持っていなければならないのは、母と連絡を取るため。なのにつながらない。ったく。

 17:30に上がらせてもらって日生劇場へ。母は現れない。どうなっちゃってんだろう。受付にチケットを預けて、席へ。
開幕のベルが鳴り、いよいよ始まる、って時に母が入ってくる。間に合って良かった。

 藤原竜也のロミオにはかなり期待していたが、もう、最高。
素晴らしい。藤原竜也は私の、蜷川の、日本の宝物だ。

舞台を走り回ってなびく髪に、ジュリエットに寄せる頬に、ジュリエットをぎゅーっと抱き締める腕に、胸に、ながーいセリフを、愛の言葉を発する唇に、声に、うっとり、ドキドキ、涙涙で身悶えするほど。

素敵過ぎる。もっと近くで何回も見たい。
ジュリエットになりたい!藤原竜也が欲しい!なんとかして!と心の中で叫びながら見ていた。幸せな3時間だった。

冬ソナ、ヨン様に夢中になる女性の気持ちがよくわかった。

 元気のない母とはJR有楽町駅で別れて、大塚『こなから』で一人で飲む。

「だしものは終わっちゃいました」と言われて「食べ物が終わり?」「だしものです」「だしものって?」「だしを使ったものです」って頓珍漢な会話。

クリスマスイヴで、カップルも数組。
私は日本酒『楯野川 “激流” 吟醸』を飲む。元内縁夫に「流れに乗れ」と言われたのを思い出しながら。あまり好きなタイプの酒ではなかった。
2004年12月24日(金)

抱茎亭日乗 / エムサク

My追加